日が沈み始め、空がオレンジ色
に染まり出した頃。
私達は手を繋いだまま、ベンチに
座っていた。
隣の彼は空を見上げながら
機嫌が良いのか鼻歌が聞こえた。
彼は愛おしそうな目で
見つめて言った。
その目はやっぱり普通
じゃない。
もしも私へ向けて好意が
あったとしても、きっとこんな
目は向けないだろう。
自分から聞いたはず
なのにどこか恥ずかしい。
私が顔を下げ、彼を見つめ
られないでいると、彼はこう言った。
『 当たり前じゃん 』
と笑う彼を見て私は明那の
言葉が、フラッシュバックする。
これは純愛なのか、それとも執着で
あるのか。それが分かるのは少し先のお話。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。