お断りした私に、先輩は表情をピクリとも変えずに口を開いた。
目を逸らすことを許さないような、まっすぐな瞳で見つめられる。
その瞳は真剣そのもので、私はごくりと息を呑んだ。
返事に困ってしまって、唇をきゅっと窄めた。
整った先輩の表情が、かすかに崩れたような気がした。
しかも、訴えかけてくるようなこえ。
先輩の真剣さが伝わってきて、胸が苦しくなった。
先輩のことを何も知らないまま断ろうとしている自分が、すごく悪い人に思えて、申しわけなくなる。
何も言えずに黙り込んでいた私に、引き下がることなく言葉を続ける先輩。
短くてごめんなさい
続く














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!