第3話

III
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2021/12/17 15:17
 きっと疲れてるんだ。
気味の悪い電話のせいで、過敏になっているだけ、ただの悪戯だよ。






 私のため息を考えすぎだと笑い飛ばした同僚に、孤独感と不安は募るばかりだった。

過敏になっているだけ。

本当にそうなのだろうか。



何時に帰ってきても、まるでどこかで見ていたかのように帰宅直後に鳴る電話も。

時々、ポストの中の郵便物がなくなっているのも。

外を歩くといつも、誰かの視線を感じるのも。




全部私の、被害妄想なのだろうか。

 








 スビンになかなか相談できなかったのは、そんな風に真剣に聞いてもらえなかったら、

という恐怖のせいだったのかもしれない。



もはや誰かを頼ろうとする気すら消えかけていた私の、
暗い泥の中に沈みかけていた心を掬い上げてくれたのは、

怒っているのに優しげな不思議な声だった。
スビン
スビン
なんでもっと早く言わなかったの?警察に連絡はしたの?怖かったよね。
 初めて私の気持ちを理解してもらえた嬉しさに涙が出て、あの日はスビンを困らせてしまった。

2人で食事をした時はいつも家まで送ってもらっていたけど、次の日の夜から待ち合わせて帰ろうとさえ申し出てくれた。





市民を守るのが警察の仕事だからなんて、照れ隠しだったら、嬉しいんだけど。

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