はじめに
特律気味?
針条くんに限って自信が無くなってしまうことなどないと思いますが、テスト勉強で疲れた心を癒すために書きました。
確実に解釈違いが起こります。
それでも良いという方だけ、どうぞ!
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針条side
限界だった。
毎日のように言われる陰口、冷たい視線、小さな嫌がらせ。
侮辱罪だと言ってみせても、改善の余地は見られない。そのせいか、依頼の数も最近減少している。営業妨害も甚だしい。自信もプライドもすり減り、毎晩ボイスレコーダーの記録を確認する度に涙を流すような生活を送るようになった。これではまともに仕事もできない。
良い相談相手はいないか?と考えた結果、2人の人物の名があがった。1人は白波蓮、もう1人は特待生。
私が求めることは、境遇を理解し、全てを受け止め、心を癒し、再び自信を持たせてくれる。
どちらの方が相応しいか?
しばらく考えた結果、特待生さんという答えに辿り着いた。しかし、ビジネスパートナーである特待生さんにそんな私的な相談をしてもいいのだろうか。いや、調子を取り戻すことは、これからの活動を円滑にする為にも必要だ。なにも、ビジネスパートナーとしてではなく、1人の男としてであれば問題ないはず。
特待生さんは私の求める相談相手の条件に当てはまっている。…しかし、もし、特待生さんも私に不満を持っていたら?陰口をしていたら?有り得るかもしれない。なんせ、このビジネスパートナーという関係は、こちらから強制的に作ったようなものだから。
…いけません。つい不安になってしまう。
私はポケットからスマホを取り出してDチャットを開くと、お目当ての人物に連絡を送った。
『こちら、特待生さんのご連絡先で間違いないでしょうか。』
『はい、間違いないです!』
『ご確認ありがとうございます。針条律です。本日14時、ミステリー・ダイナーにて集合。特待生さんに相談したいことがございます。』
『はい、了解しました。今、フロストハイムでお仕事をしているので、少し遅れてしまうかもしれません。』
『承知しました。』
私は一足先にダイナーへと訪れ、約束の時間を今か今かと待っていた。
時計を確認する。この行為も、もう何回目だろうか。
…仕事が長引いているのか、既に5分オーバーしている。
すっぽかし?あの特待生さんに限ってそのようなことは無いだろう。そう否定はしてみるものの、背中には冷や汗が伝った。運ばれたコーヒーの液面に映る、不安げな自分の顔をただただ眺めていると。
カランカラン、という音と共に、息を切らした特待生さんが店に入ってきた。
「っはぁ、はぁ、針条くん!ごめんなさい、遅れちゃいました。」
「…いえ、大丈夫です。」
普段は時間に厳しく、たとえ1分の遅れでもこっぴどく叱る自分だが。とにかく、早く特待生さんに話を聞いて欲しくて、そういった無駄な行為は省くことにした。第一、フロストハイムでの仕事が長引いてしまったことにより遅れたのだろう。事前に連絡もされたし、気の緩みが原因ということは無いと考える。
とにかく、この場に来たことが重要だ。
カフェラテがテーブルに置かれる。
特待生さんはそれを一口飲んでテーブルに置けば、私が話を切り出すのを待つようにこちらを見つめた。
いざ、口を開くと。先程まで出そうとしていた言葉が喉で止まってしまった。
その姿を不思議に思ったのか、
「それで、相談って…?」
と問いかけてきた。
「…特待生さん。」
「っ、その」
「ゆっくりで大丈夫ですよ。」
微かな声の震えと、言葉の詰まりに気づいたのか。
俯く私に、優しい声をかけた。
顔を上げてみれば、暖かい笑顔を浮かべていて。
言葉はなくとも、何故か全てを肯定されるような気分になった。
ぽつり、ぽつりと最近の出来事を話せば、特待生さんは驚いて目を見開いたり、怒りで眉間に皺を寄せたり、哀れみの目を向けたりと、表情をコロコロと変化させる。
その様子に、さっきまでの言葉のつっかえは無くなって、気づけば今まで秘めていたようか感情も話してしまって。
慣れない本音を話したせいか、声は震え、視線は安定しない。いつの間にか目は涙の膜で覆われている。どうにも抑えられない。
ふと、特待生さんは席を立って私の隣に腰を下ろした。
ズボンを握りしめる私の手にそっと重ねられた手、優しい相槌、話を聞いてくれる人の存在。
それらが全て私の安心材料となり、これまで堪えていた涙が溢れ出てしまう。
「っ、ふ」
自分らしくないことに恥ずかしさを覚える。しかし、それでも特待生さんは手を重ねてくれた。温もりを感じたくて、特待生さんの手を握る。いつもの手袋は、自室に置いてきた。
何も言わずにいてくれる優しさに甘えていると、ハンカチを差し出される。ハンカチそっちのけでぼーっと特待生さんを見つめれば、困ったように笑って私の涙を拭ってくれた。
急に冷静になって、耳が熱を帯びたのを感じる。
握っていた手を離して数回瞬きをすれば、私の調子は元通り。
「大変お見苦しいものをお見せしました…。すみません、ありがとうございました。」
「いえいえ!私でよければ、またいつでも相談乗りますよ。」
そう言って笑いかけてくれる彼女の存在が、私の心の安息地だった。
END
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ここまで読んで頂きありがとうございました!
リクエストは随時募集中です!
たくさん下さい。いくらでも書きます、暇です。
ご希望のカプ名とシチュエーション(あらすじ?)とかを書いてくれると嬉しいです。反応集でもOK!!
r18、bl、not特待生などは書けません。
例
魁特でシール交換
1年グール+特で枕投げ












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。