第11話

11 やっと
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2024/11/09 15:42 更新
それから3日。

あの時のLANの発言を気にしていた俺は極力すちから離れないように気をつけてはいるが


思ったより状況が動くことはなかった。











どうしたのなっちゃん?最近やけに一緒にいてくれるね。
あ、いやぁ…特に何かある訳ではねぇけど…
嬉しいけどね!
そう屈託なく笑うすちの顔を見ると

やっぱり自分のわがままを突き通してあそこに置くのは違うと痛感する。



このまま笑っていて欲しい。












そう思う。













モブ
なつくん?先生が呼んでるよ!
あー、朝のアレか
何?また何かしたの?
いや、シンプルに昨日日直サボった笑



すちから離れないためにね


もー!笑ちゃんと怒られてきなさい!!!
うーい笑、待ってて、ちゃっちゃと終わらせてくるから。




そう言ってその場を離れた。


笑顔でヒラヒラと手を振ってくれるすち。


















それが、俺が見た最後の笑顔だった。


























んなんだよ…地味に怒りやがって、高校生でそんな日直に精度求めるかよキモ










ブツブツ文句を言いながら教室にもどると













すちの姿がなかった。













おい
モブ
ヒッ!?




さっき俺を呼び止めたクラスの女子に声をかけると、大袈裟に肩をビクつかせた。
すち知らね?
モブ
あ、えっと…
あからさまに何かを知っている素振りをしながら会話をしようとしないそいつに嫌気がさす。






早く答えろよ。
モブ
っっ!!はいっ!






語尾を震わせながら恐る恐る口を開いた。
モブ
むっ、紫髪の子に連れていかれました…









は?
























ハァッ…ハァッ…
おい!!!!何してんだよ…!?
急いでいつもの場所に戻った俺は異常な光景を目にした。












そこには

ベッドの上に座るLANとそこにもたれかかるこさめ、恍惚とした顔をするいるま、そして













ボロボロになって崩れ落ちるすちの姿があった。












ひ、ひまちゃん…
おい!LAN!こさめ!何してんだよ…!
えー?なつくんが望んだことじゃないの?
そんなこと一言も言ってねぇだろうがよ!

俺の言葉も虚しく静かな空間に散っていく。

LANはほくそ笑んで近づいてきた。





だってそうでしょう?
なつはすちくんが欲しかった。だから手に入れてあげたのに。なんでそんなこと言うの?





すちの方を見ると、泣き腫らした顔に涙の跡がついていた。

何かを訴えるようにこちらを見ている。
お願いだから、離してやってくれ。
俺はここまでして手に入れたくはねぇ。






LANとこさめに訴えかける。


2人はどこか物足りない表情をして顔を見合わせ


微笑むとこさめが口を開けた。












無理☆




は?






ちょうどいるまくんだけじゃ飽きてたところなの!!
なつくんもそうでしょ?





そうすると明後日の方向を見ていたいるまの髪を掴んで無造作にベッドに叩きつけた。








う"っ
最近「奉仕」のやり方も飽きてきたし、こんなになつくんを悲しませるようなやり方しか出来ない無能なんだよ!?新しい人員が欲しいって思ってたの!
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ…
んね!さっきから謝ることしかしないけど、そんなにお仕置されたいのかなぁ!




よく見るといるまの体全体に鞭のあとがある。

今までであれば喚いて叫んで抵抗していたことだろう。

でも今は












…♡














堕ちたヤツには褒美でしかなかった。















あと、俺らがやってることなんて、世間的に見ればヤバいことでしょう?だから
LANはベッドから降りるとそこに倒れるすちの髪を掴んで上に引き上げた。




っっ…
ここから出るなら、殺る…しかないよね。













俺は今までに感じたことのない恐怖に震えた。




愛する人の死を目前に俺はここで懇願することしか出来ない。














そんな自分に反吐が出そうだった。

















…って
ん?













おもむろにすちが口を開く
















俺を使ってください…
は!?何言ってるんだよすち!
ふーん?












そう言ったすちは俺の方を見て微かに微笑んだ。
大丈夫だから、ひまちゃん。
俺はひまちゃんといれたら、それでいいから。
















俺は重大な間違いを犯した。














俺はすちを手に入れたかった。












でも、違った。

























すちはモノじゃない。



















1つの感情を持った人間だって。
大丈夫だよ。俺は大丈夫。
だから仲間を大切にして。


















大丈夫じゃねぇだろ。





















なんでそんなこと言えんだよ。
















俺は大丈夫…大丈夫
























だって、なつ♡


























愛って醜い。
ここでなつくんの回想終了です!
何となく関係性わかったでしょうか!
次から戻ります!

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