今日は運が悪いな。
バイトリーダーが、ストレス発散のために俺を殴ったりしてきた。
いじめられた時にできた傷に当たるとすごく痛かった。
帰ってくると、りうらが其処にいた。
そういえば、りうらと話すのはいつぶりだろう。
いつも熱を出していたりと、話す機会がなかった。
「いっぱいすごいって言ってくれた」……ねぇ。
俺がどれだけ満点を取ったって、「そう」で終わってたくせに。
こういう、こっちの気持ちも考えない奴が、
純粋に喜んで、無意識に傷つくような言葉を投げかけてくる奴が、
一番嫌いだ。
俺が連れ出したわけじゃないのにな。
なんで俺だけ、悪者扱いなんだろう。
なんで俺だけ、邪魔者みたいに扱われるんだろう。
二人がいなくなったから、部屋に向かった。
ベッドに身を投げ出して、深いため息をつく。
疲れた。いろんな意味で。
無意識に手がのびる。
薬だとか自傷行為だとか、そういうイケナイコトに。
俺には気づいてくれる人も、止めてくれる人もいない。
そうやって言い訳して、今日もまた闇に溺れる。
薬をたくさん流し込んで、ふわふわする頭で腕や足や体のいろんなところに紅い線を描いていく。
痛みなんてものはとっくになくなって、今はただただ心地よい。
部屋のいたるところには拭いきれずに血がこびりついている。
鉄の匂いや、錆びた匂い、血の匂い。
そう言った匂いが混ざりやって悪臭を作り出す。
窓を開けて、悪臭を外に出した。
俺の命まで一緒に、持ってってくれればいいのに。
でも、俺にそんな勇気はないから。俺はいくじなしなんだ。
適当に包帯を巻いたりしていると、貯金箱が目に入った。
そういえば、結構貯めてたんだっけ。
中身を確認すると、50000円ほど入っていた。
使わないのはもったいから、何かに使うことにした。
そういえば持ってないな。
俺以外はみんな持っている卦度、俺だってもってなかった。
りうらのスマホは、四人がお金を出し合って買ったらしい。
すこし、妬ましく思った。
携帯を使えば、今よりも好条件なバイトが見つかるかもしれないし。
薬やカッターだって通販で買える。
そうと決めたら、明日は土曜日だし買いに行こうかな。
そこまで考えて、眠りについた。
そんな俺の願いも虚しく、また明日が来て朝が降る。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!