───想いが通じあったあの後、俺たちは家に帰ってそのまま俺の家に一緒に泊まった。
··········あ、なんもしてないからね?
今のところちゃんと健全だからね?…
·····まあ、そんな事は良くて……俺は今日、ひゅうが達に付き合った事を報告しに行く。
これは昨日、優太と話し合って決まった事だ。
ひゅうがには長い間、色々と相談乗ってもらってたし、なんだかんだゆうま達も見守ってくれてた感じするし。このまま黙っておくのはきっと違うだろう。
感謝の気持ちも含めて、伝えに行こうと思う。
ちょっと照れくさいけれど…笑
──本当はもう少し昨日の余韻に浸っていたいけど…残念な事に今日は普通に撮影もある。
撮影あるしどうせならということで報告をする事になった訳だ。
·····まあ結局は優太と一緒にいれるから良いんだけどね…
気付かないうちに口角が上がっていたらしい。
優太の事を考えるだけでこれだ。
これは今日の撮影ちょっとやばいかも。笑
優太昨日からよくこんな顔するんだよな。なんか耐えてるみたいな。なんだろね?
まぁ熱出てて辛いとかじゃなさそうだしいいか。
想いが通じあったことで、俺も大分素直に本音を言えるようになった。
優太にちゃんと伝わってればいーな。
───だが瞬間、優太の目付きが変わった。
え?と思う間もなく トン、と壁においやられ、指を絡ませてきた。
──やばい、近い。
胸の鼓動がどんどん大きくなっている。
だって、流石にこの距離は…
──優太の顔が近づいてきて、反射的に目を瞑る。
しばらくして 数秒間、唇に柔らかい感触があった。
·············え?············嘘でしょ…?キス、された?
·····俺は正気を保てているのだろうか。
茹でダコのように真っ赤になってしまった顔を隠そうとしても、指を絡ませてきているので何も出来ない。
もう、完全に思考が停止している。
このまま焼けてしまう気すらしてきた。大丈夫だよな?
耳も首元も、完全に赤く染まっているだろう。
───ダメだ、完全に面白がってる。
急に絡ませていた指をほどいて、玄関の方へ向かっていく優太。
ほんとずるいな、優太は。
結局俺が惑わされてばっかりだ。いつか絶対仕返ししてやる、と誓った。
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そんなこんなで事務所についた。
彪雅が先に事務所にいたので、さっさとしてしまおうと、早速報告した。
優太と彪雅の会話なんていつもの事なのに、
つい嫉妬してしまって優太の手を引き、こちらに引き寄せた。
───3人で戯れていた所で、ゆうまとあっちゃんも事務所に来た。
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2人が大体知っていたという事は優太だけが知らないらしく、関係について驚くことをしていない2人に優太の方が驚きを隠せないようだ。
────ちょっと仕返しのつもりだった。
何故か優太の様子がおかしい···································。
───あ、これはやばい。
無言でこっちに向かってくる優太。
完全に怒ってんなぁ。これは結構まずいかも。
今日の朝の様にじりじりと、でも確実に、壁に追い詰められる。
けど、朝とは明らかに違う。
ひゅうが、ゆうま、あっちゃんはもう気にせずに自分の作業に戻ろうとしている。
え、味方居ないの?俺の。
────この後、俺は二度と優太を煽らないと決めたのであった。
















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。