“ 一緒に帰る ? ”
幻聴かと耳を疑った 、一度しか
話したことの無いやつと一緒に帰る ?
彼女はこう自信満々に言った .
話題を出してくれるなら 、と思って
一緒に帰ることにした .
女子ってそういうもんなんか 、なんて
一人心の中で思っていた .
暇な日 、そんなの毎日だけど .
俺には友達も親も居ないからな .
またもや自分の耳を疑った 、
幻聴なのか ?
こう問いかけると 、彼女は
はっ とした顔をして慌てていた .
幻聴では無かったっぽいが …
確かに距離の縮め方がおかしくはあるか .
…… あれ 、なんでだ .
俺は無意識のうちに姫野と出掛けることを
約束してしまっていた .
別に姫野と遊びたいとか 、特別な感情が
あるとか 、そんなのじゃねぇのに .
姫野はさっきよりも目を見開いて
俺を見ていた .
こう言うと 、姫野は
目をきらきらと輝かせて口を開いた .












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。