ローファーの音をなるべく立てないように
細やかに自席へ向かう。
机の上に置かれていた、数学の小テスト
「4点____」
まるでこれが私の存在価値のような気がして
ぐしゃ、っと引き出しの中へ突っ込んだ
空はくすんで、光が届かないから
懸命に咲くことを忘れてしまった
あの花のように私はため息をついた。
秒針の音が耳に響く。
教師の足音が予感する。
私は席を立って走った。
イナイ、イナイ、イナイ____
誰もイナイところへ。
____________
居心地の悪い教室から逃げるのが
私の常であった。
目の前には立て付けの悪いドア。
ドアノブを右に回すと
ぎぃ、っと不快な音が聞こえた。
一歩踏み出すと、
そこにあったのは
「空虚」
そう。
ただ、広い空しかなかった。
唯一の逃げ道。
屋上から始まった____.












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。