ザックさんとわかれたあと、すこしあるいたさきに
まっしろなはなや
かぜでなびくうつくしいすすき
とてもうつくしいつきのひかりが
ところどころにさきみだれ、かがやいていた
そのまま
おくのほうへとすすんでいき
はなも、すすきもなく
つきあかりのうつくしいひかりだけがひろがっていた
ピクルスがなにかいいかけたとき、はいごからこえがきこえた
ぼくたちは、がんめんそうはくになりながらもうしろをむいた
すると
やっぱりだれがいた
ぼくがまわりにひびくよえなおおきなこえでおどろいたから、かぼちゃさんはぼくのこえにおどろいていた
めずらしくピクルスさんはこえをだしておどろいていなかった
うしろをふりむくと、ちゅうせいてきなかおだちに
やさしそうなこえで
かみをゆい、おっとりとしていながら、どこかじょうひんで、あきらかにぼくたちとのみぶんがちがう、ひんがあるひとだった

いきなりすぎておどろいてしまった
どいうこと…?
ぼくがこんわくにつつまれていると
そのまもりがみをなのる人は、はなしをつづけた
まもりがみはやさしくそうわらっていったが
そのことばには、すこしおもみがあった
まもりがみは、こどものぼくにすごくやさしくはなしかけてきたとおもえば
そんなおかしなことをきいてきた
どういうことなんだろう
いきなりまもりがみさまが
そんなことをきいてきて
ふしぎにおもった
でも…ぼくはあたりまえのへんとうをかえした
まもりがみは、すこしおちゃめにわらったあと、またくちをひらいた
かみさまはそんなはなしをつづけた
またそんなはなしをしてきた
だから…おかあさんやおとうさんによくいわれていたことばをおもいだす
あいてをのきもちをかんがえて、こうどうし、たすけてあげるってこと
だから…ぼくは、じぶんがおもう…おもいやるきもち…あたりまえのことをはなしつづけた
してもらうこととは…?
これがしてもらうもの…!?
してもらうものって…こんなんでいいの……?!
むごんのまま、またかみさまはほほえみながらはなしをつづける
おかあさんや…おとうさんをおもいだすと
よりいっそう…かえって…みんなにあいたい…そうおもった
さんもんめは、ひときわおおきなこえでそういった
かみさまのめをしっかりとみて
まっすぐに
あまりにもおどろきすぎて
フリーズしてしまった
やさしくえがおでいっているけれど
いみがわならなかった
ぼくがこんなにあっさりわたされていいのか
ぼくなんかが
もらっていいのかなって
おもってしまったんだ
すると、かみさまは、ぼくをやさしくみつめたあと
また、くちをひらいて
こんどはゆっくりとはなしてくれた
そのことばのいみが、すこしだけ…ぼくには…りかいできなかった
そういって、ぼくたちとはなしたあと、パァッとまわりがしろくひかって
かみさまはきえていった

これで…やっと…
ふとぎもんにおもってしまった
どうして…
ほんらい、かぼちゃさんが、もっていなかったら…ふたつもあつめなければいけないことになる
なのに…どうしてもっていたのだろう
いっしゅんなにを、いったのかわからなかった
とまどい
こんわくし
ことばがでなかった
でも…いまだにまだ、じょうきょうをよくわかっていない
けれど、かぼちゃさんはほほえみながらはなしをつづけた
かぼちゃさんは、ほほえんでもいたけれど…ぼくには…かなしそうにみえた
でも…にんげんならば…もしかしたら…かぼちゃさんと…
いっしょにかえれるとおもうと、うれしくてむねがはずんだ
しかし…
どうしてかぼちゃさんはかえらないのか
どうしていっしょにいけないのか
ふあんで、かなしくって
あまりこえがでなかった
















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。