第11話

すれ違う兄妹
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2026/08/25 14:37 更新
na
はは…、世界が回っていますね……
昼休みの廊下。


教室へ戻る途中。
急激な立ちくらみに襲われて。

僕は冷たい壁にそっと体を預けた。



頭の奥がズキズキと激しく脈打っている。



昨夜も深夜のバイトが長引き。
家に戻ってから。


るなの朝ごはんの準備や洗濯をしていたら。

結局一睡もできないまま朝になってしまった。







ここ数ヶ月。
まともに眠った記憶がない。
rn
お兄ちゃん!?
廊下の向こうから。
るなが血相を変えて走ってくるのが見えた。



その隣には。

心配そうな顔をしたシヴァも一緒だ。
na
どうしたんですか、そんなに慌てて……
いつものように。
心配をかけないように微笑もうとした。




だけど。
言葉がうまく紡げない。




口元が不自然に引きつる。
rn
お兄ちゃん、今日はバイト休んで!
るなが僕の手をぎゅっと握りしめ。
今にも泣き出しそうな声で訴えかけてくる。
na
僕は、……これくらい……っ
rn
大丈夫なわけないよ!!
るなが。
廊下に響き渡るような大声をあげた。



ポロポロと、大粒の涙が彼女の頬を伝って落ちていく。
rn
るなのために無理してるんでしょ!? 毎日遅くまで働いて、
na
違っ……、るなのせいじゃ……
言いかけた。







その時だった。

視界が。





急激に真っ暗になった。







頭の芯からすうっと血の気が引いていき。
地面がぐにゃりと反転する。
rn
お兄ちゃん!?
sv
なおきりさん!?
るなとシヴァの悲鳴のような声が。
遠くの方で聞こえた。



自分の体が床に崩れ落ちていく感覚を最後に。




僕は深い闇の中へと意識を失った。
na
……ぅ、ん……
うっすらと目を開けると。

白い天井が見えた。


鼻を突く消毒液の匂い。




ここは。
学校の保健室だ。
rn
お兄ちゃん……っ!!
ベッドの横から。
小さな手が僕の手を強く握りしめた。




見ると、るなが目を真っ赤に腫らし。



ボロボロと涙を流しながら僕の顔を覗き込んでいた。
na
僕は……倒れてしまったんですね……
rn
ううん、ううん……! 
るなは僕の胸に顔を埋めて。
子供のように声をあげて泣きじゃくった。
rn
るなが…るながもっとしっかりしてれば、
na
るな……
自分を激しく責めて泣き続ける妹の小さな肩を。
僕はただ見つめることしかできなかった。




守りたかった。

安心させてあげたかった。







なのに。
僕のせいで。



るなをこんなにも傷つけて。



泣かせてしまっている。
sv
なおきりさん、目覚めた?
カーテンが開き。
シヴァが静かに中に入ってきた。



その瞳は。

いつもの優しさの中に。





言葉にできないほどの。











深い悲しみと決意を宿しているように見えた。
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