場所は又アパートの一室に戻って
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ピピピピと体内時計が
鳴ったような気がした。
そして、其れと同時に
異能を発動させた。
うぅ···太陽が眩しい···
普段から引きこもってるせいで耐性がない···
1日1回なら未だしも···
2回目は流石にきつい···
こんなことなら日常的に外出てれば善かった···
と深く後悔した
耐えられなくなり
周りには沢山の人がいるというのに
その場に座り込んでしまった。
そんな私を気にすることなく
何も無いかのように
歩いてくれている歩行者達には
心の中で少しばかり感謝していた。
声からして少女だろう。
その少女が私に態々声をかけてくれた。
私はゆっくりと顔を上げ
「気にかけてくれてありがとう」
と云おうとした。
其れに反して出た声は
蚊の鳴くような声よりも小さく
「聞こえないんだろうな」
と思って申し訳なくなった。
真逆、あんなに小さい声でも
聞こえてるとは
思っていなかった。
顔にこそ出ていないが
内心···結構驚いていた。
そう返事をして日陰の方に
移動しようと立ち上がった。
其の時、少女の顔が目に入った。
そう云いかけて身体に
限界がきて倒れてしまった。
倒れる直前、
曖昧な意識の中
見たのは和装に首からガラケーをかけた少女
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は い .ᐟ
夜 更 か し し た お か げ で 眠 い で す ね .ᐟ .ᐟ
··· は い と っ て も
皆 さ ん は ち ゃ ん と 寝 ま し ょ う ね ··· .ᐟ .ᐟ .ᐟ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。