第3話

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2025/09/03 13:45 更新





  残穢というものはよく人を現すと思う。

  傑のは深緑の上品な香の香り
          らしきものが薄く漂う。

  硝子のは茶色味のあるコーヒーと
           微かにタバコの香り。



  あとは、なんだっけ、あと一つは、___







Yuta.O
___せい
Yuta.O
五条先生!
Satoru
ん、っと、
Yuta.O
聞いてます?
Satoru
あー、めんごめんご!
考え事してた!
Toge.I
おかか
Satoru
ごめんって、
Satoru
まっ、とりあえず二人が無事で何より!
Satoru
それにしても大活躍だよ〜二人とも、
  夜に寿司の出前でもとるかと仄めかすと、


Yuta.O
でっでも僕は見学ですし、
狗巻くんに助けられましたし、
Toge.I
おかか、つなつな



  行きがけよりかなり仲良くなっていると

  見える二人を眺めて目を細める。




  途端、二人の体に付く残穢に脳内で何かが奔った。





Satoru
___そうか、



  ___そうだった。思い出した。あと一つ、







  それは呪いの残骸残穢と呼ぶにはあまりにも綺麗で、

  呪いよりももっと優しくて、あたたかい。

  傷口に絆創膏を貼るみたいに、

  ただ寄り添っているだけの呪力。









  "ちょっとしたおまじないだよ(笑"










  彼女はいつもそう言って
        仲間の頭にそっと触れていた。









"これで平気。死ぬことはないから。"


"……まぁ、痛い思いはするけどね。"




  声が蘇る。

  無邪気な調子で、

  それでいて絶対の安心をくれた声。







Satoru
(  二人を、守ってくれたのか、)





  見間違えるはずもないまだ

  新しい呪力の残穢に胸が苦しくなる。

  きっと脳が都合良く解釈しているだけ。

  当の本人は死んでいる。

  わかっていても頬が緩んでしまうのは、

  きっとあの頃の燻りに触れたせいだ。










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