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第4話

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2025/04/17 12:00 更新
♟ side ; ローレン



『何歳?』


「、今年で16になります。」


『俺の今年18』


……え、で、??
ごめんごめん、だからどした、?

と内心思ったがそんなこと言えるわけでもなく。


「はい、」


『- - -、- - -、』


〈-、- - - -、〉


『ついてきて。案内するから。』


「はい。」


広間から始まり、客室、個人部屋、キッチン、庭、家の設備の話。人の話。1つ1つスラスラと分かりやすく説明してくれた。
見た事ないくらい広いし、俺の部屋もあるらしい。

が、ワクワクなどせず。
護衛とし呼ばれたとはいえ、俺は元はスラム街で自分の体を売って育った。もちろん行為として売っていた事の方が多かったが、腎臓のひとつや、血液。物理的に売ったこともあった。俺を上が選び呼んだ理由はそれもあるだろう。所謂性奴隷。

『お前の事なんて呼べばいい?』

「お好きに呼んでいただいて大丈夫です」


『んー、ローレン・イロアス、』


『ローレン、ローレン、ろれ、』


『ろれ、ろれって呼ぶわ』


「ろれ、」


『嫌?』


「いえ、」


そこから、環境の変化に体が耐えられなかったのか、寝るにも寝れず、気づけば3日目。
食欲もろくに湧かず、お仕えの方々には、顔色が悪いが、大丈夫かと尋ねられたが、大丈夫だと答える以外なく。

そろそろ限界突破しそうだとか思いつつ。
公務をするイブラヒム様の護衛に向かった。


♟ side ; イブラヒム



『寝ないの?』


「イブラヒム様の護衛なので。」


どれだけ聞いてもこの返答。俺が寝てる間も一睡もせず、起きているらしく、その生活が早1週間。
イブでいいって言ってんのに。ずっと様呼び。硬っ苦しい。

父上が新たな護衛を見繕ってきたと言われ、流れるように広間へ。
赤い髪に宝石のような緑瞳。初めて見た時はクリスマスカラーだなこいつ。とか思ったり。ひょろっとしてて。頼りなさそうな感じ。幸薄そうで、病的な白さをした肌に、艶のない臙脂色。光のない青磁色。

この1週間で驚いたのは、こいつは、全く常識を知らない。クリスマスも知らなければ、誕生日を祝うものだということも知らない。
さすがに文化の違いとか関係なくね?
エデンってどうなってんの?
エデンは、電光が綺麗で、コーヴァスと変わらないくらいの治安。

技術どうこうは違うが、簡単に言えば島国の北と南くらいの文化の違いしかないと聞いた事もある。

エデンが文化が異様なのか、
こいつの育ちが異様なのか。
答えは案外サラッと出た。

育ちが異様なのである。
俺が思うにこいつはスラムのような悪質な環境で育ってきている。貴族に代々、身を呈するような家系だと中々に位の高い位置につける。そうなるとサラッと異国には出さないはず。そこらに見える傷、ただの任務ではつかないであろう傷や、一生傷のような古傷まである。
50やそこらの老兵とは違う。たった16年にしては古すぎる2.3年やそこらでできる傷ではない。
警戒心が強すぎるところや、触れられないようにする姿、誕生日を祝うものだと知らないところ。
含めると元は孤児だろう。人手不足な上に拾われ、警備隊へ連れてかれたような形だと想像する。肉親がいたとしても、間違いなく虐待を受けていたはず。幼少は、人からの愛をひとつも知らず、明日の命があるかも分からず、無い者として生きてきたのであろう。
俺と2つしか変わらない、齢16の少年がだ。

可哀想とかではない。
ただ、世は厳しいんだと実感する。

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