ーkr.sidー
あれから早くも約束の日になってしまった
fallen angel towerの上で澄んだ空を眺めながら呟いた
今日が " さいご "
足音がする方に目を向ければ見た事のあるふたりの姿があった
互いにぎりぎり声が届く距離から離れようとも近づこうともしない
やっぱりすまいるさんはあっち側だったのかな
2人で微笑み合う影をみると目を逸らしたくなる
作り笑いなんてわかるよ
ふたりが塔の端まで歩いていく
俺はただそれを見つめることしか出来なかった
なんて声をかけたらいいのかも分からず、声をかけた方がいいのかも分からず
ただただ終わりが近づいていた
きんときさんは振り向いた
目を細めながら優しい笑顔を向けてそう言った
その表情はどこかさびしそうで、かなしそうで、ふあんそうで、きょうふさえ見えた
ごめんね、って
ありがとう、って
たすけて、って
───── " またね " ─────
そんな言葉だけを残してふたりの姿は沈んでいった
ーsh.sidー
きりやんの口から突然零れた意外な言葉に理解がおいつかない
つらつらと言葉を並べるきりやんに腹が立って話を遮った
俺らにはもう、その道しか残されていないから
俺らにはもう、誰もいないから
俺らにはもう、
なんにもないから
雲ひとつない空の下、現実世界から逃げ出した俺らは、0から歩んでいく。
あの 15年前 の 記憶 と 現実 。
その 真実 を 暴く 。
彼ら が 動き出す とき 、
それぞれ の 想い と 現実 が ぶつかる 。
大切な もの とは なにか 。
自分 の 存在 とは なにか 。
叶わない 願い も 、
心 を 揺らがす 。
古疵 を 抉られようと 、
自分 を 貫き 最期 まで 闘い 続けろ 。
この 世界 の 全て を 覆い 尽くして いる 存在 を 見つけ 出し 、
自ら の 手 で 終わらせ 、
自ら の 手 で 始めろ 。
───── 最後まで自分を見失わなかったお前らは、よくやった ─────
※今後、番外編の更新を予定しております。
本編では回収しきれなかった伏線や、登場人物の過去などこの物語をさらに深く読むことが出来るかと思います。
良ければまだまだ見て行ってくださると嬉しいです!
ご愛読ありがとうございました🙇🏻♀️⸒⸒












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!