Part4
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それからチャナの刃物に対する恐怖心はどんどん大きくなっていった
カッターや包丁に限らず、先端が尖っているものには全て怯えた
ある日、仕事から帰ってきてリビングに入ると、机の近くで蹲っているチャナを見つけた
慌ててキョロキョロと辺りを見渡してみると、尖ったシャーペンと鉛筆が置いてあった
誰かが書類に書き込みをしたあとそのままにしたんだろう
俺は慌ててそれをポケットにしまい、チャナに声をかけた
小さなチャナを抱き寄せると、微かに伝わってくる震え
この子につけてしまった傷は、想像以上に大きいみたいだった
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チャンside
あの日の夢を見た。
スングァニヒョンの悲痛な叫びが頭に鳴り響いて、一向に消えようとしない。
あたりを見渡してみると、窓からは月明かりが漏れていた。
今までのことを全て鮮明に思い出す。
どれだけ強く耳を塞いでみてもなんの意味もなかった。
「ディノがもし次スングァナのこと傷つけたら、絶対に許さない」
また、またこの言葉
どこの誰かも知らない嫌な声が、僕を縛り続ける
突然激しい頭痛が僕を襲った。
そして同時に吐き気に襲われた。
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慌ててトイレに駆け込んで吐こうとするけれど、出てくるのは酸っぱい胃液だけだった。
力を使い切ったせいでなかなか立ち上がれない僕を、ヒョンは軽々しく抱き上げると部屋へ連れて行かれた
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手を広げるヒョンの腕の中に、僕はまっすぐ飛び込んだ
そして、ヒョンに縋り付いて思いっきり泣いた
何度何度も、弱音を吐いた
でもヒョンは、そんな頼りない僕をなにも言わずに受け止めたくれた
この時のヒョンの手ほど、安心するものはなかったかもしれない
リクエストありがとうございます🙏
To be continued…→














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!