第44話

加入 Dr.イデオの謎の薬
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2025/09/21 12:38 更新
⚠この話は主の癖が詰まっています。小人化、マジ大好き⚠








急にエンドから呼び出されたアスランは、見知らぬ人がいるのを見てビビった。

仕方ない、彼女は生粋のビビリである。

エンド
はいコレ飲ーんで♪
アスラン
なぜですか
エンド
あれ、君にドクターのこと紹介してなかったっけ?
アスラン
誰のことですか、ドクターって
エンド
じゃあ改めて、彼は新しくアペルピシアに協力してくれるDr.イデオだよ!色々と薬品作ったり死刑囚リストの改良に貢献してくれることになったから、仲良くね?
Dr.イデオ
よろしくね!君のことはエンド君から聞いてるよ、裏社会でも屈指の天才画家なんだってね!
アスラン
は、はあドウモ……
エンド
で、今から君にはドクターの作った薬を飲んでもらいたいワケ!言わば治験だね♡


ウインクを飛ばすエンド。

アスランはものすごく胡散臭そうに、試験管に満たされた蛍光ピンクの液体を見つめる。

アスラン
……まだ死にたくないです
Dr.イデオ
いや死ぬような材料は入ってないからね!? コレ、予定している効果は『身体変化』で、摂取したら身体の何処かの機能が変わったり、身長が伸びたり縮んだり、身体能力とかが飛躍的に上昇すr
アスラン
何ですかその面白そうな薬は!副作用がないならください!
Dr.イデオ
手のひらクルックルじゃーん!効果自体が副作用みたいなもんだし、まあ大丈夫じゃない?そんじゃあ一気にいっちゃってー!


イデオに言われるがまま、アスランは覚悟を決めて目を瞑り一気に薬を呷る。

…………………………………………………。

アスラン
……………………???


目を閉じたまま困惑するアスラン。が、

エンド
あれ?アッシュが消えた
Dr.イデオ
薬の効果は既に出ているはずだけど……。もしかして透明人間になっちゃったの?だとしたら世紀の大発明なんだけどぉ!? 


という声が聞こえて恐る恐る目を開けると、アスランの目の前には奇妙な光景が広がっていた。

大きい。

何もかもが自分よりはるかに大きい。さっきまで腰の位置にあった机の天板は、ビルの十階くらい高い位置にある。

という事は少し離れた所に見える黄色い巨大な靴は、ひょっとしなくても……!

アスラン
う、嘘だ!こんな身長になったら絵が描けなくなっちゃう!


アスランの価値観はどこまで行ってもアスランであった。

しかし幸いだったのは、エンドがその小さな叫び声に気づいた事である。

エンド
ドクター、静かに。今何か聞こえた
Dr.イデオ
何かって何さ、エンド君
エンド
小人の声みたいな、かなり小さな声だよ。もしかして、薬の効果でとんでもなく小さくなっちゃったアッシュの声だったのかも
アスラン
そうですー!ここですー!


ピョンピョン跳ねて精一杯目立とうとするが、はるか上の方から何かが伸びてきたので、ビビり散らかして転んでしまった。

アスラン
あわわわわわわ私を食べても美味しくないですよ
エンド
落ち着いて、僕の手だよ
アスラン
え?あ、本当だ


よく見れば黄色い手袋をしたボスの手だった。

机の上に持ち上げられながら、アスランは自分の置かれた状況を整理する。

まずよく分からない薬を飲まされ、体が縮んだ。ここまでは良い、だが今の自分はどのくらいの身長になっているのか?

Dr.イデオ
ちょっと定規持ってくるね~ん!
エンド
は~い


さっきエンドの手に乗った時、今の自分が目視で『中指の先から掌の半ば』くらいまでの大きさになっている事が分かった。

そこから大雑把に算出すると……と、アスランは暗算を始める。

アスラン
(うん分からん)


いくら父が数学者とは言え彼女の専門は美術である、数学ではない。

Dr.イデオ
定規持ってきたよ!はいアスラン君、机にまっすぐに立って!
アスラン
はい……


アスランは言われるがまま机に立つ。背中に定規がピタリと当てられた。

Dr.イデオ
……13cmとちょっと。かなり縮んだねぇ!エイミー君の幼児化とは違って、等身や年齢はそのままの肉体縮小化といったところかな?でも服にも影響が出ているのを考えると(以下専門用語が散りばめられた難しいお話)
エンド
まさしく小人サイズになっちゃったねぇ~


こんなミニサイズでは何も出来まい、とエンドは小さくなってしまったアスランを眺める。

アスラン
カマキリと戦わせようとか思わないでくださいよ
エンド
思うわけないじゃないか
エンド
ドクター、戻るにはどのくらいかかるんだい?
Dr.イデオ
いやぁ、それが……この前リック君たち三人にかかっちゃったのは開発途中の薬だったからすぐに戻ったけど、これは服までも変化させるくらい強くて理想に近い形だから、戻るのに時間がかかるかもしれないんだよねぇ
アスラン
そんなぁ私の仕事が出来なくなるじゃありませんか、それはあんまりです。移動にも時間がかかりますし、不便な事がいっぱいです
Dr.イデオ
それはそうだろうけど、元に戻す薬を作るのには、自然に効果が消えるのにかかる時間よりも長い時間が必要なんだよねぇ


「だから元に戻るまでそのままでお願~い」とドクターに手を合わせられ、アスランはため息をついた。

気弱な性格ゆえに、頼まれ事に弱いのである。

アスラン
分かりました……
Dr.イデオ
良かった~!まあ24時間ずっとそのままって事はないはずだから、半日くらいの辛抱だよ!
エンド
折角だからアッシュのちっちゃい姿を見せびらかしに行ってくるよ、おいで~♪
アスラン
赤ちゃん扱いされてる気がします。納得がいきません
エンド
マアマア、細かい事はいいじゃん


再び大きな手に優しく掴まれて(アスランの耐久力では普通に掴まれると圧死する可能性があるので)研究室から連れ出される。

普段リックたちが仕事をしている部屋に入ると、

エイミー
何捕まえたんだ?カマキリか?
リック
ゴキブリに一票だ。もし合ってたら今すぐ捨ててきてくれ、あと今日は俺に近づくな、手袋は自分で洗え


反応がさながら父親と母親のようだ。

エンド
二人とも酷いよぉ、大体ゴキブリを素手で捕まえるわけないだろバッチイなぁ。ねぇアッシュ?
リック
ここには居ないぞ。ついに幻覚を見るようになったのか?
アスラン
日頃の行いじゃないでしょうか
エイミー
ぅわぁああぁぁああ!どうした!何でそんなちっちゃくなってるんだ!
リック
これは……!


ひとしきり驚きまくった後、エイミーは拳をバキボキ鳴らしながら、

エイミー
どうせあのキテレツドクターの仕業だろ!? ちょっと行ってくる!
エンド
落ち着いて、エイミー。半日もすれば元に戻るらしいから大丈夫だよ
アスラン
だそうです
リック
可哀想に……。それにしても、ここまで小さくなってしまうと日常生活に支障しかないな。ほぼ人形サイズだろう?


ちなみに日本で人気の着せ替え人形「リ●ちゃん人形」の身長は約22cm、アメリカでメジャーな着せ替え人形「●ービー人形」の身長は通常およそ29~30cmである。

それよりも小さいアスランは、エンドにとって余裕で手の上で弄べる存在……。

エンド
握ってみる?
エイミー
寿司みたいに言うな!


そう言いつつも恐る恐る両手を差し出したエイミーは、緊張しながらアスランを受け取った。

アスラン
エイミー君は持ち方が優しいですね!
エイミー
……俺、これからは小さい生き物にちゃんと優しくする
アスラン
今の一瞬のどこにその要素が
エイミー
俺のバウムクーヘン食べる?
アスラン
いえ別に
エンド
今のアッシュからしたら、君の食べてるバウムクーヘンなんてテーブルサイズだよ。横に下ろして比べてみなよ


食べかけバウムクーヘンの乗った皿の横に、エイミーは恐る恐るアスランを下ろす。

リック
なるほど、確かにそれくらいの高さだな
アスラン
これは……ひょっとしなくても「ケーキの山」とかいう夢でしか見ないようなものを実現させるチャンスなのでは
エイミー
マジか!エンド、ちょっと俺ケーキ買ってくる!あと俺もその薬飲みたい!ケーキの山に登りたい!
エンド
うーん子供★分かったよ、コレで好きなケーキを買っておいで
エイミー
おっしゃーちょっとデカ目のケーキ買ってくるから待ってろよ!あとガキ扱いすんじゃねぇ!


仕事部屋を類まれなる脚力で飛び出していくエイミー。丁度すれ違って入ってきたグレイスが目を丸くして見送る。

何があったのか聞こうとしたが、机の上の小さいアスランを見て一つ咳払い。

グレイス
何があったのか聞いてもいいわよね?
エンド
斯々然々カクカクシカジカなんだよぉ~
グレイス
うふふ、そういう事だったの。殺したいわね
エンド
何でぇ!? 


聞いてよ~グレイスが僕にだけ酷いコト言ってくるよぉ~、とアスランを摘み上げて泣きつくエンド。

そのまま手の中に閉じ込めて、逃げ出そうとするアスランを弄ぶ。

リック
おい、可哀想だろうが。離してやれ、そのうち潰れるぞ
エンド
大丈夫だよ、手加減はしているから。リックも持ってみればいいのに
リック
ダメだ。このサイズの生き物が人間の手に掴まれた時のストレスは相当なものだぞ、ましてや薬で小さくなってしまったのなら倍増モノだ。もう少しアスランの心の事をだな


正論を述べるリックだが、差し出されてしまったので反射的に受け取る。

リック
危なっ……
アスラン
リックさんも優しい持ち方をしてくれますね
リック
よし、エンドが持つのは今後禁止だ。グレイスと一緒にいるのが安心だろうと思うから、今日は研究室で過ごすといい
グレイス
歓迎するわ。エイミーが帰ってきたら、お茶にしましょうか
エンド
ひど!


この中にでも入っていてね、とグレイスはアスランを優しく持ち上げ、白衣のポケットに滑り込ませる。

少し薬品の臭いが漂う白く狭い空間は、意外と落ち着く場所だった。少なくとも手の上より。







エイミー
ただいまー!
グレイス
いらっしゃい、エイミー。ちょうどお茶が入ったところよ


ケーキ屋で気に入ったのか、エイミーはロールケーキを買って帰ってきた。

リックが平等に六つに切り分け、そのうち二つを他よりやや大きめの皿に乗せる。

リック
これは後でエンドとドクターに持って行くとして、ほらエイミー、さっき貰っておいた薬。一瓶丸ごと飲め、との事だ
エイミー
りょーかい。いただきまーす


エイミーは一切の躊躇をせず一気に飲み干す。

みるみる内に体が縮んでいき、アスランとほぼ同じくらいのサイズになった。

エイミー
すげー!俺もちっちゃくなった!リック、テーブルに上げてくれー
リック
はいはい。体掴むぞ、苦しかったり痛かったらすぐ言ってくれ


小人化した同僚を慎重に掴み、大きめの皿のすぐ近くに下ろす。

エイミー
うぉお~、マジでデッケェ~!本当にケーキの山だ!
アスラン
良かったですねぇ、エイミー君
グレイス
たまにはドクターも良い仕事をするわね
リック
ああ、そうだな


早速ケーキに齧り付くエイミー。顔中にクリームを付けて、幸せそうに頬張っている。

段々と消えていくロールケーキだが、普通人間の胃というのは自分の体積より多くの食料を納める事ができない。

にも関わらず、エイミーは既に自分の体重より多く平らげているように見える。

リック
これ大丈夫なのか?
グレイス
さあ……?大食いになるかどうかは個人差が大きいのかしらね


グレイスが指し示した先には、普段の一口分くらいが削られたロールケーキと、少し膨らんだお腹を擦るアスラン。

もう満腹のようである。

Dr.イデオ
おーい!解毒薬出来たよ~ん!
リック
丁度良かった。エイミーが明らかに自分の体積より多くケーキを食べているんだが、これは大丈夫なのか?
Dr.イデオ
ええ~?ちょっと心配だなぁ、アスラン君は普段の一口分でお腹一杯なんでしょ?エイミー君、一応そこで辞めておきなよ~。後で爆発するかもしれないしさぁ
エイミー
でも全然満腹になんねえけど?
Dr.イデオ
続きは解毒薬を飲んでからね!ケーキの山はもう充分楽しんだでしょ!
エイミー
へーい……


イデオがスポイトで薬液を二滴、それぞれの皿に垂らす。小人サイズでも十分効くよう、通常より成分などが濃縮されているのだろう。

小人二人が薬を飲み込むと、ハッとしたイデオが慌てて床に下ろす。

エイミー
うおっ!
アスラン
も、戻ったぁ……
Dr.イデオ
あっぶな~、テーブル壊れる所だったよ~
グレイス
はぁ……無事に戻って良かった
リック
あ、ドクターの分も切り分けておいたから、良かったら。ついでにエンドにも持って行ってやってくれ
Dr.イデオ
え~良いのぉ~!? やった~ありがとう~!僕甘い物好きなんだよねぇ~!


ルンルンで去って行くドクター。

アスラン
やっぱりいつもの体が一番です……もう実験は懲り懲り……


そう呟くアスランだったが、後日また実験台になる事はもちろん知る由もない。















あんまり過激じゃない内容で薬のアイデア欲しいです……







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