―開戦前日―
wrwr国幹部棟
翌朝
1時間後、γ国とwrwr国の戦争が始まる。
開戦したらすぐに制圧しよう。
幹部のみが無線からの発信が許可されている、だから幹部を全員殺してからだな…。
まずは防衛…幹部棟をすっからかんにしてから総統の首を切ろう。
私ならやれる。
今日1日で幹部棟を制圧する。
ドォン……!!
遠くで爆発音が聞こえた。
これが「戦争開始」の合図らしい。
その後すぐ、幹部棟の外に軍人達が出て行った。
ショットガンやら槍やらをもって
『うぉーーーっ!!』と言いながら
大人数で走って行く。
私はまず、医務室に向かった。
怪我人の治療を阻止するためだ、
医務室に居るのは幹部だし、
一石二鳥だ。
シュッ…
頸動脈を刺しておいた。
あと数秒の命だ。
…にしてもγ国幹部はどうなってるんだ?
人を信じる力が強すぎる。
まあそのおかげで制圧は余裕そうだな…。
ザシュ…
……
γ国の幹部は優秀と聞いてきたが…
そうでもなかった、
この返り血が
“仲間のもの“だとも知らずに騙されて、
馬鹿みたい。
深く切りすぎた、
首が落ちそうになったまま座っている。
目を見開いてこちらを見ているように感じる。
しかしもう息はしていなかった、
wrwr国が勝ったのだ。
でも私には伝える手段がないから…
とりあえず他の幹部を殺しに行こう。
総統の持っていたスタンガンを持って、
私は総統室を後にした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!