第6話

注意!酔っ払い男
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2018/11/17 23:42
そら
あなたー
あなた

あー、なに

そら
ちゅーして
あなた

やだ

そら
なんでぇ
あなた

酒臭い

そら
んんもぉ、いいじゃんかー
ここまで、酔う姿は初めて見た。
大きなストレスに解放されたからかとても上機嫌だ。
あなた

そら、調子にはならないでね

そら
うん、もちろんー
あなた

あーあ、もう、寝て

そら
んーん、やだ
あなた

いいから、

そら
やなの、
あなた

じゃあ、何すればいいの?

そら
ちゅー
あなた

わかったわかった

私は音をちゅっと立て唇を離した。
そら
いいね、酔ってるふりも…
あなた

え、?

そら
こんなに、俺が酔うと思う?
あなた

いや、今日は凄いなとは思ってた

そら
あーやっぱりぃ?
あなた

あー、さっきのキスはなかった事にしといて

そら
そうだね、そんなの覚えてもいられなくしてあげるよ
あなた

ちょ、やっぱり酔ってる?

そう言うとニヤリとしていた顔が急に真剣になり私を見つめ迫ってきた。
あなた

そ、そら?

そら
しーっ
私の唇にそっと人差し指を押し付けた。
そしてそのままソファへ押し倒され頬を包まれた。
あなた

ねぇ、皆んな来たら大騒ぎだからこの体勢は良くないよ

そら
なに?聞こえない
あなた

だーかーらーっ…

唇をやや強引に奪われた。
角度を少しずつ変え、息ができないほど重ね合い続けた。そして、するりと入ってくる舌に私は掻き乱された。離れるのが名残惜しくなり糸を引きながらそっと離れた。少し目を開きそらの目を見るとトロンとして私の鎖骨をそっとなぞりだした。
あなた

そら、

そら
ねぇ、この先も続けたいって言ったらどうする?
あなた

今は無理、違う女の子としたばかりなのにキスさえも私は辛かった。

そら
ごめんね、
あなた

はぁ、仕方ない、これで忘れてあげる

そら
え?…っ
無理矢理開いていたそらの口を塞いだ。
そして、抱き締めた、彼の温もりが私のものになることを願いながら。
そっと、口を離すと驚いた顔を私に向けた。
そら
あなた、えっと、酔ってる?
あなた

至って普通ですけど?

そら
なんか、今日は、その、、
あなた

積極的だね?って?

そら
う、うん、
あなた

そら、私もやるときはやる女よ

そら
えっと、まさか他の男の所とかって…
あなた

行ったりしてね

そら
それは、困るけど、俺が言えないよね…
あなた

もう、なんにもかも忘れて一緒にいてあげるって

そら
あなた、
あなた

でも、また酔ったら承知しないからね!!

そら
んんんん、あなた〜
抱き締めた手をほどいたのに、すぐにまた私の胸へとダイブして来た。
そら
もう、絶対に何があっても離れない
あなた

はいはい、よしよし

そら
あなたー俺の事好き?
あなた

うん、まぁ、

そら
まぁ、何?
あなた

まぁ、大好き?だよね、うん

そら
もぅ、素直じゃないな、そんな所もいいんだけどね
あなた

はぁ、、もう、そらには参るよ

そら
そう?…大好きだよ
耳元で呟かれたそらの声は私の身も心も溶かすように響いた。

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