テリフェル!来たの?
はい!勇者が最低限集まってきましたので
わたくしも一度、現地へと駆けつけました!
改めまして勇者の皆さま!始めまして!
わたくしは聖なる女神
テリフェルと申します!
では皆さまに今の状況を詳しく…
ちょっと待って
千代さま?どうされましたか?
女神であるあなたに
言いたいことがあるんだけど
奇遇だな、僕もコイツに一つ言いたいことがあったんだ
私も
皆さま…そんなどうされて…
お前、僕/私たちを殺す気か!!
えええ!?
キミがカッコいい詠唱で出した光の門の
行き先が空の上だったんだけど!?
そのせいで私たち、真っ逆さまに落ちたん
だけど!?
何してくれとんじゃ駄女神!
す、すいません!
出来たばかりの世界で座標が安定しなかったので…!
冗談抜きで千代ちゃんと奈々ちゃん死ぬ所
だったんだよ
ううっ…
申し訳ございません…
初めて会ったときの神聖さが無い…
あっ、コイツポンコツだな
なかなかの駄女神だね…
あ…改めまして皆さまに現在の状況を
説明いたします
まず、皆さまがいる世界…
この世界の名は
六苺世界「ダークストロベリードリーマ」
と言います
今、わたくしたちがいる場所はこの世界の
中心に位置するエリアとなっております
この世界は出来たばかりって言ってたけど
どういうこと?
はい、この世界は文字どおり先程魔王に
なったすとぷりの方々が創造した世界なのです
うそ!?ここってすとぷりのみんなが作った世界なの!?
はい…わたくしが勇者を探している間に出来た違法なる世界です
そのため、まだ詳しい地形の情報を入手できず、皆さまを空の上に落としてしまうという失態を犯してしまいました…
もうちょっと情報収集しようよ…
質問なんだけどさ
なんでこの世界が違法なんだ?
・・・実はこの世界は魔王となったすとぷりの皆さまの思想や心情を反映された世界となっています
周りを見て下さい
テリフェルがこの場所を包むベールを指差す。
あの6色のベールの向こうでは、魔王たちがそれぞれ六つの大陸を創造しております
その大陸には各メンバーの心情がよく反映されており、その六つの大陸をそれぞれ6人の魔王が支配しております
本来、世界は最高神が権能を駆使して創造した物…それが幾つも分岐を重ねた後に星の数ほどに増え、多種多様な世界が誕生していくのです
世界ってそんな風に創られたんだ…てっきり
色んな神々が創造して管理するって感じだと思った…
無から世界を創造出来るのは最高神のみです。その他は世界の管理や破壊などを行うだけです。
六苺魔王は能力で土台をたて、その上に自分達の望む大陸…文明を築きあげてしまいました…だからこの世界は違法なのです
つまりは…六つの大陸を攻略していくって感じ?
はい、そのとおりです
そのためにこちらを授けましょう
現れよ…『武想石』
テリフェルが軽く詠唱すると、4人の前に虹色の石
が現れた。
わぁ…きれいな石…
これは武想石です
素手で魔王たちと戦うのは余りにも無謀です
この武想石は手にした者が望む武具に形を
変えられる神の祝福なる道具です
へぇ〜どんな武器にも変えられるの?
はい、グレードが高い物は無理ですが現存する武具ならどんな物にも変えられます
そこはわきまえてるんだね
じゃあ私からやって見てもいい?
良いよ!やって見て!
それじゃあ…
奈々が武想石に触れる。
(私が欲しい武器は…)
奈々がイメージすると、武想石が虹色の光を発し、その形を変えていった。
わっ!まぶしい!
本当に形が変わってく…!
そしてしばらくすると…
奈々の手には刀とハンドガンがあった。
ええーー!?
マジかオマエ!?
すごい!本当に刀と小さい銃が出てきた!
すごいね!ほんとに武器が出てきたよ!
うん!
・・・なぁ…奈々
なに?
・・銃なんか出して弾はあるのかよ…
あ!?そーいえば…
そこは安心して下さい
武想石の恩恵で銃などの弾は無限に
撃てるようになっております
へ〜スゴーイ!
マジか武想石…
ただしリロードはしないといけませんが
そこはちゃんと銃なんだね
よぉし!次は僕!
そう言って千代も武想石に触れた。
武想石が形を変えしばらくすると…
片手剣に変わった。
よし…!できた!
片手剣か〜千代ちゃんは無難だね
やっぱり勇者といったら片手剣でしょ!
…ってあれ?
剣が思ってたより重くない…?
そういえば私も当たり前のように
刀持ててる…!
それも武想石の恩恵です
武想石から作った武具は持ち主が使いやすい重量に変化しているのですよ
へぇ〜便利だな武想石
女の子の味方だ♪
まぁとにかく次は僕だね
唯樹が武想石に触れる。
すると…
大きなナイフのような武器に変わった。
よし!
え…唯樹なにそのナイフ?
これ?グルカナイフだよ
なにそれ?
僕も検索して知ったんだけど、ネパールの部族が使ってたナイフなんだって
ククリっていったらみんなピンと来ると思う
あぁー!ククリね!RPGに出てた!
そそ、腰につけれるとこもあって便利だな!
じゃあ…最後は僕か
最後に琥珀が武想石に触れる。
しばらくすると…
石が片手剣と魔導書に変わった。
よしっと!
キミ、魔法使えるの?
まぁ攻撃魔法は得意だけど
へぇ〜魔法も使えるんだ!
私たちも魔法使えるの?
今から説明いたします
皆さま、この世界に来る前に力を授かったことは覚えてますか?
うんうん!覚えててるよ
その際に魔力にも目覚めたと思います
魔力?
用は能力や魔法を使うためのエネルギーってこと
ほうほう…
魔力にはそれぞれ個性があって、その個性によって得意な魔法と属性が異なります
魔法に属性があるの?
うんそうだよ
属性はたくさんあるんだけど、基本は
炎、水、風、地、雷、氷、光、闇の八属性に別れるよ
たくさんあるね〜
でも…僕、魔法どころか自分の能力すらわからないんだけど…
私も…
残念ながら、わたくしもそこまでのことは教えられません…
自分の力は自分自身で見つけた方がより大きな成長に繋がると…
・・・!!
この気配は…
テリフェル…どうしたの…
皆さま気を付けて!
彼らが……
すとぷりの皆さまが来ます!!
フハハハハ!
その瞬間、六つの闇の気配が四方八方から飛び込んできた。
フッフッフ♪君たちが噂の勇者たちだね
莉犬くん…!
女神の助けに応えるとは何とも勇敢だな…
ここは一つ褒めてやろう…!
そんな……なーくん!
あなたたちがすとぷりの皆さまですね…!
すとぷり?違うね聖なる女神さん!
くっ…さとみさま…!
僕たちはもうすとぷりなどと言うエンタメグループでは無いんですよ!
るぅとくん……
僕たち6人、最強の魔王に生まれ変わったんだよ!
ころちゃん!!
あぁ…その名も…
ジェルくんも……
六苺魔王だ!
六苺魔王……なんてことでしょう…
ほんと…
みんなマジでかっこよすぎ!!
・・・え?
すとぷりが魔王になっちゃって怖そうだなって思ったけど逆にみんなかっこよすぎるよ〜!!!
ねぇ千代ちゃん状況わかってる?
あ……
ここでリスナーかましてる場合じゃないぞ
ごめん…余りにかっこよすぎてつい……
(私もかっこいいと思ってたなんて絶対言えない…!)
(・・・この4人緊張感無いんとちゃう…?)
(ホンマに大丈夫か?)
フ…そうか…
そこの女…千代と言ったか?
へぇ…!?僕!?
よかったら私の配下にならないか?
…!!
え…僕を…
勇者よりも魔王である私の元で従った方が得だぞ…?
なー…くん
(アカン!!)
やめなさい!!
テリフェルが千代の前に立つ。
魔王ななもり!勇者を誑かせはしません!
聖なる女神…私に立ちはだかるか…
千代さま!しっかりしてください!
今、目の前にいるのはあなたさまの知ってるすとぷりの皆さまでは無いのですよ!
あ…そうだ…!
(僕はなーくんたちを助けるために勇者になったんだ…!)
うん!ありがとテリフェル!
くっ…
(危ないとこやった…)
さすがは聖なる女神といったところか
だが、貴様らのやろうとしていることは全てお見通しだ
くっ…!
あなた方の行動は最初から全部見ていましたよ
僕たちの目に通らないように行動してたけど、そうはいかないよ!
そんな!気付かれていたというのですか…
・・いやそりゃ気付くでしょ
え?
私たち、空から叫びながら落ちてきたし
僕が派手に能力使って救出するハメになったし
はわわ…(赤面)
あれで気づかない方がヤベェよ
(実際、むっちゃバレバレやったからな…)
すいません!すいません!
ま!とにかく君たちの動きは全部見ていたってワケ!
では…ここまで来た貴様らに我らの領土…
六苺大陸を見せてやろう!
キッ…!
ななもりが指を鳴らした。
すると、この場所を包んでいた6色のベールが消えた。
その先に見えたのは…
え……
まさにカオスとも言える光景だった。
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