第16話

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2025/07/16 12:57 更新





第二章 最恐の呪詛師







 ──JR 原宿駅。
 木造の駅舎を出てすぐ、Kioskの向かいに二人は立っていた。

虎杖悠仁
1年生がたった3人って少なすぎねぇ?
伏黒恵
じゃあお前、今まで呪いが見える奴に会ったことあるか?




虎杖と伏黒だ。二人は並んで待っていた。
 そんな中質問した虎杖は、逆に問い返され棒付きアイスを頬張ったまま考える。



虎杖悠仁
...ねぇな
伏黒恵
それだけ少人数マイノリティなんだよ、呪術師は
虎杖悠仁
っていうか俺が3人目って言ってなかった?
伏黒恵
入学はずいぶん前に決まってたらしいぞ。こういう学校だしな、何かしら事情があるんだろ



そんな会話をしていると、待ち人が来た。
五条だ



五条悟
おまたせーおっ、制服間に合ったんだね



歩み寄る五条が虎杖に声を掛ける。
 虎杖は、呪術高専の制服姿だった。



虎杖悠仁
おう、ぴったし!でも伏黒のと妙に違ぇんだよな



パーカーついてるし、どどこか嬉しそうな表情


五条悟
制服は希望があれば色々いじって貰えるからね
虎杖悠仁
え、俺そんな希望出してねぇけど...
五条悟
そりゃ僕が勝手にカスタム頼んだんだもん


どうやら虎杖の制服は五条のセンスで改造されていたらしい。
 パックゼリーを吸いながら事も無げに言う五条。話は終わったとばかりにそのまま歩き出す。

虎杖悠仁
...まっいいか、気に入ってるし
伏黒恵
気を付けろ。五条先生こういうところあるぞ

表情を見せずいう伏黒の言葉には妙な実感がこもっていた。



伏黒恵
それよりなんで原宿集合なんですか?



竹下通りを3人であるきながら、伏黒が聞けば

五条悟
本人がここがいいって


と五条が返す。今日は最後の一年生を迎えに来ていたのだ。




虎杖悠仁
あれ食いたい!ポップコーン!!


 ……一人だけその目的を覚えているのか微妙だったが。



スカウトマン
ちょっといいですかー。自分こういう者ですけどお姉さんモデルの仕事とか興味ない?


ダルメシアン柄のネクタイにスーツ、きっちり七三分けに髪を固めた男が女性に声を掛けていた。手には名刺。スカウトマンのようだ。

女性
急いでるんで...
スカウトマン
話だけでもぉ〜...



迷惑そうに断る女性に、負けじと声を掛け続けるスカウトマン。
 その肩を「ガッ」という音を立て、逃がさないように握りしめる手があった。


──
ちょっとあんた
スカウトマンの頬に汗が流れる。背後から異様な威圧感。
 掛けられた声、その主はこう続ける。


釘崎野薔薇
私は?
スカウトマン
(ワタシハ!?)
釘崎野薔薇
モデルよモデル。私はどうだって聞いてんの
スカウトマン
いや、あの...今急いでるんで...
釘崎野薔薇
なんでコラ、逃げんのか?はっきり言えよ


やくざか。いや見た目は女子高生だ。だがこの威圧感はなんだ。
 スカウトマンは後ずさる。




虎杖悠仁
俺たち今からあれに話しかけるの?



その光景を通路挟んで男3人がみていた


虎杖悠仁
ちょっと恥ずかしいなぁ...
伏黒恵
おめぇもだよ



伏黒は心から突っ込んだ。虎杖の格好も大概である。
 どこから買ってきたのか分からない「2018」をかたどったサングラスに、右手にポップコーン。左手にクレープ。さっきの今でなぜこうなる。
 そんな伏黒のイラつきをよそに、五条が声を掛けた。
 どうやら彼女が最後の一年生だったらしい。










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