ユーリーは強く地面を踏み込むと、巨体人狼目掛けて突進して行った。
巨体人狼は近づいてくるユーリーを迎撃しようと拳を振るうが全て避けられている。
巨体人狼は再び拳を伸ばしたが、ユーリーは腕に飛び乗りそのまま切りかかろうとしたが腕を揺らされ体制を崩して腕から落ちてしまいそのまま脇腹を殴られ、受け身も取れずに吹き飛ばされ地面に落ちた。幸いにも雪が深く積もっていたため落下による衝撃は殆ど無かった。
無表情かつお互い見下してそうな二人の対話が終わりユーリーは人狼の周りを回り始めた。
そうやって威勢よく突っ込んだがもれなく手痛いアッパーをもらい地面を転がった。
ユーリーは策などと言ったがその策は至ってシンプル、起死回生の策だ。
簡単だ俊敏とは言ったがそれでもユーリーからすればある程度鈍い、だから一気に懐に飛び込んで奴の心臓か顔面に妥協するなら腹に刃を突き刺すそれだけである。
1と言った瞬間にユーリーは巨体人狼の周辺に煙幕をばら撒いた。
巨体人狼は盛大に息を吸い、息を吹きつけると周囲の煙幕の煙が晴れていった、しかしそこにユーリーの姿は無かった。
巨体人狼は後ろのユーリーに蹴りを入れた、ハリボテのユーリーに。
巨体人狼が咄嗟に振るった拳を刃でいなしその勢いのまま巨体人狼の体に刃を当てた。
ユーリーは勝ちを確信し、狂気の笑みを浮かべていた。
何故かわからないが確実に勝利を確信したはずのユーリーは表情が明らかに暗くなっていた。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。