翌日。朝起きて鏡を見ると目がすごいパンパンに腫れてとても学校に行けるビジュじゃなかった
でも学校には行かなきゃだから腫れが治まってから遅刻して行く事にした
葛葉から心配のLINEが来てたが 大丈夫とだけ返信してその後は必死に目を冷やした
もう遅刻するって分かってるからいつもよりゆっくり準備して、普段はあまりしないメイクも醜い顔を隠すようにがっつりした
我ながら良い感じかも
午後の授業には間に合うように家を出てのんびり登校した
学校に着くとちょうど昼休みが終わったのかチャイムが鳴り響いてる
良かったジャストタイミングだ
少し急ぎめで教室に向かい、入るとすでに皆席に着いてた
くだらない話をして席に着くと 何列か挟んだ斜め前の席にいる叶と目が合った
実は叶と席ちょっと遠いんだよね
なぜなら付き合ってる事を担任が知ってるからわざと離したんだよ
確かにずっと側にいられるのは困るからありがたい
授業が終わるとすぐに叶が私のとこに来た
心配してくれたのは嬉しいけど どうしても昨日の事がよぎって何とも言えない気持ちになる
笹木と椎名は私に何かあったのを恐らく気づいただろう
でも2人は多分私が言わない限り深く聞くことはない
笹木と椎名は優しいからね。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!