俺は、世界の異変が起こったことをきっかけに、
この変な場所に入ってしまった。
その直後、赤いオクタロンが現れ、
俺はここが『ジャンプポイント』という名の空間であることを知った。
それ以外は何も伝えられなかったので、何も知らない。
空の様子を見るに、
結構危険な場所と踏んだ。
なので、紛れ込んだ人間がいるかどうか
しばらくパトロールすることにした。
かなり長い時間が経っただろうか。
相変わらず銀色の平坦な床が続いているだけだ。
どんだけ広いんだよこの空間…
誰もここにはいない。
俺と、あのオクタロンしかここにはいないのか…?
なにか勘違いしているのか?
そんなことを思っていたら、
思いもよらない人物に出会った。
しばらくぶりに人間に会ったから俺も少し固まってしまった。
立っている彼女の他に3人、冷たい床に倒れている。
何があったのだろうか?
薄ピンクの少女は「ありえない」という顔で俺の方を見つめている。
なんだっけ、俺何かしたっけ?
いやただ単に救助が来て喜んでいるだけか?
…
思い出した。
この人間は、確か以前エアリスフィアの森で出会った少女だ。
迷子になってた彼女を、自分が見つけて森から出したんだっけな。
ここがどこか分からないが、
遭難とかに近いものだろうな。
その文から、話は始まった。
といっても、速やかに、端的に彼女は話してくれた。
要は、
ここジャンプポイントは、さまざまな世界と繋がっている空間で、
彼女はエアリスフィアから偶然やってきて、
残りの3人はそれぞれ別々の世界からやってきてて…
で、紫色のオクタロンに襲われ、敵対している…と。
紫色のオクタロン。
俺は気になったので、その名を聞いてみたところ、
思った通り、『ミラミ』だった。
ミラミ…なにしてんの?
あれ以来会ってないけど、こんなところで悪事なんかして…
ちょっと、行かないといけない。
止めないと。
ヒナさんたちが少し心配だが…
俺はその場から飛び立ち離れた。
ミラミは、オクタロンのなかではかなり強く、
魔力量も俺の次に多かったはず。
俺の最後に会った記憶では。
俺も、彼も、魔力量は前回よりも増えている。
どこか、この空間にその大きな魔力が感じられるはずだ。
探せ。
紫色の斬撃。
空中を飛び、それは銀色の床にぶつかった。
一部が壊れ、大きな音をたてる。
俺は翼を扱い、素早くそれを避ける。
戦うのは久しぶりだが…
この体になってからの戦いは、何回かこなしてきている。
大丈夫だ。十分、俺は強い。
ただ、それはミラミも同じだろう。
彼の体…もう人間ではないが、何回も戦いの回数を増やしてきたことがわかる。
ま、それはそうなんだけど。
出力50%、俺の一番得意な、″風系統の魔法″
無詠唱魔法、『風の斬撃』。
50%。その出力であることは、ミラミもわかるだろうということは予測できた。
…俺は説得しようとしてるのにただの真剣勝負と捉えてやがる…
仕方ない、とりあえず戦うしかない。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。