最終回のエンドが変わるところからです。
sideぷりっつ
――あなたの下の名前が意識を失って、数分後。担当医があわただしく病室に入ってきた。
聞きながら、紙にメモしている。
そう言って、看護師さんは心臓マッサージを始める。
そのあと、お医者さんと看護師さんが暗い顔をして出てきた。
なんか、話せよっ。
それだけを、言い残して二人は廊下を進んでいく。
なんでっ、なんでっ。
せっかく、両想いになったのに。せっかく、仲良くなれたのに。
俺を置いて、行かないでよ……。
涙を、こらえて家に帰る。
あぁ……。あなたの下の名前が死んだら、俺のいきがいって、なんやろ……。
あなたの下の名前のために。あなたの下の名前に会うために、毎日生きて、毎日学校に通ってたのに。
そのあなたの下の名前が死んだ今、俺は、どうするべきなんやろ。
あなたの下の名前に、会いたいなぁ……。
無意識に、マンションの屋上に向かっていた。
夜だからか、夏だけどひんやりとした空気。
屋上のフェンス越しに見る地上。フェンスを握る手が、震えてきた。
少しずつ、慎重にフェンスをよじ登っていく。
大丈夫。大丈夫や。
マンションのぎりぎりに立つ。
深呼吸をして、ゆっくりと、飛び降りた。
思ったより、落下速度は速い。
最後の言葉を言って、地面に衝突した。
翌日。ニュースには、マンションから飛び降りた少年が、奇跡的に軽傷で済んだと報道された。
なぜだろう。いないはずなのに。
あなたの下の名前に、
と言われた気がした。
あれから数年後。
俺たちは、AMPTAKxCOLORSとして、活動している。ライブにイベント、生配信……。
たくさんのリスナーもできた。
この日々は、とても楽しい。
……でも、俺の心の中には、ぽかんと、空洞が今でも開いている。
〈完〉
続編.






















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。