それからシェアハウス内は、ガラッと変わった。
俺たちが最初に来た頃は、フリルさんがいろんな人のところに行き
それを相手するような感じだった。
しかし今は、フリルさんがどれだけ誰かのところに行っても
誰も相手をしない。
最近は少し静かになった気がする。
のあさんは少しずつ明るくなっていて
だんだん他のメンバーと笑いながら話すことが増えていた。
俺たちが来た頃は、静かな人なんだなぁ、という印象だったが
今は男子メンバーにも立ち向かえる勇敢な人、と言った方が納得がいく。
孤月は、少し暗くなった。
のあさんの話を引きずっているのか
それとも何かあったのか。
俺が聞いても、別に何も、という表情しかしない。
そういう時の孤月は、本当にわからない。
あと変わったことがあるとすれば
俺の着物がたまにどこかに行くこと。
着物だけじゃない。パジャマとか、普段着てるものがたまに消える。
孤月も部屋にいることが少しだけ減った。
そのあたりが、少し不安だ。
孤月は今、用事があるからと言ってどこかに行っている。
正直ついていきたかったが、絶対来るなと睨まれたので行かなかった。
孤月、怒ると怖いからなぁ…
それだけ会話をして、孤月は部屋に戻っていった。
まあ孤月は普段話していないし、当然っちゃ当然だろう。
まあ。孤月になにもないならそれでいい。
その日は平和に、一日を過ごした。


























編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。