夜の12時
どうせ鳴海に聞いたところで
ろくな返事が返ってくるわけないことを思い出し
夜勤中の長谷川副隊長に電話をかけた
第一部隊のお母さんとも言えるあの長谷川副隊長でもか…
実のところ、本気で悩んでいる
ありのままを書いたところで突き返されるだけだこれは
どうしよう…
霜羽のこともだしカフカ君のこともだし
うーん…
霜羽の調子?
問題ないように見えてたけど…
通話終了
…長谷川副隊長に迷惑をかける事になりそうだな
軽く流すな、大事だろうバカが
お前の健康診断結果の改ざん
担当医への根回し
オペレーターの懐柔
上層部への秘匿
…あげてくたびに頭が痛くなるな
それはお前もそうだろう
過去の自分を恨みたい
こいつの泣き真似に引っかかった自分を、な
まぁ
年端もいかない子供が悔いを残したまま死ぬよりかはいいか
本来なら、命を張ってでも止めるべきなんだろうがな
あんなに真っ直ぐで
深淵のように暗い目を向けられて
NOを突きつけることはできなかった
ケラケラと電話口で笑っている
…顔は笑っていないんだろう?知っているぞ
ぶつっと通話が切れる
全く…まだ説教をするつもりだったんだが
もう25時か、確かに寝なければならないな
なんだかんだ言ってかなり瀬戸際ギリギリで
受験者を守ったと聞くし
おそらくもうかなり疲れているのだろうな
無茶せず、そもそも防衛隊にいなければ
一言一言喋るたびに咳き込む必要なんぞないだろうに
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。