幼い頃、男の子が欲しかった母と父に「私」という存在が生まれてしまった
それから、父も母も私を召使のように扱うようになった
私は、これが通常の「両親」だと思っていた
でも違った
「変」
その言葉で、私は胸の奥が噛みちぎられたような感情になった
心がひび割れたように痛くて苦しくて、熱くなる
そんなことは初めてで、小学生だった私の心にはトラウマとして焼き付いてしまった
中学へ入って、私はインターネットに救われた
みんな私を応援してくれる
励ましてくれている子もいる
まるで、夢のような世界だった
だが、それまで「変」と思われてしまう
世の中は狂っていると思った
それからというもの、高校では暴力、裏切り、陰口でいじめられた
いじめなんか、ネットの中のみんながいれば怖くないと思っていた
普通に生活ができた
「死にたい」ことはなかった
そんな
つもりだったのかもしれない
私は救われたはずなのに
みんなに
どうしてこんなにも弱い自分が嫌いなのか
どうして自分に
こんなにも自身が持てないのか
気が付かない間にズタボロにされていた心が
ズキズキと傷んで
夜を泣き明かして
くだらない一日が始まってしまうのだ
この人も
この人も
この人も
この人も
この人も
今日を
くだらないと思っているのだろうか


















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!