第9話

The seventh story
1,080
2021/10/13 11:17
三途side
あなたが危ない目にあっていないか不安で仕方ねぇ
九井 一
おい,次は何やってんだよ
三途春千夜
んなの声聞いてるに決まってんだろ?
九井 一
変態になったか
三途春千夜
見守ってるだけだっつーの
さっき渡した防犯ブザー


あれ改良して,GPSも盗聴器もついてる完璧な防犯ブザーにした


カメラもつけようとしたが小型カメラをつけると画質が落ちるし,ほかの機能がうまく働かなくなるからつけなかった


携帯に耳を近づけて声を拾う


親しく話してるあなたとさっきの女らしき人物


普段俺としてる会話とさして変わらない


俺の方がよく話してるし


しばらくすると携帯からピリリリリという耳を劈くような音が響く


あなたに何かあった


音声を聞くと誰かに連れ去られる寸前のあなたの声が


嘘だろ……


保険で付けたのにまじで起こるとは


しかも今回はいつもと違って厄介だ


それでも行かないとあなたを助けらんねぇから歩きで行く


ショッピングモールはここから近い


走れば5分もかからない


声が男だったからなんもないといいが……


あなたに手ぇ出してたら即潰そ


そこで電話が鳴る


勿論あなたから


急いで電話に出る
三途春千夜
あなたさんっっ!?
あなたの親友
えっ?いや違います!!あなたの友達です!!
三途春千夜
ッチ…お前かよ
あなたの親友
へっ!?
三途春千夜
ビビってねぇーで早く要件言えや。殺すぞ
あなたの親友
えっとあの,あなたちゃんが変な人に連れてかれてっ…助けてくださいっ
分かってるっつーの


でも電話をかけてきて助けてっていわれたから俺が助けに行っても怪しまれねぇか
あなたside
やばい


変な人に捕まった


三途くんに言われた通りブザーは鳴らした


これで安心…だけど


間に合わなさそう


もう腕を掴まれて4人に囲まれてる


しかもここは滅多に人が通らなさそうな関係者専用の部屋


柔道やってたからなんとかなると思ってたけど体格差がありすぎて手が出せない


このまま何かされるんだったら大人しくしておいた方がいいのかな


いやいやいや


最後に抵抗くらいは……


死ぬよりマシだろ
あなた
三途くんっっ助けてっ!!
私が出せる最大の声を出す
モブ
おいおい誰だよそれ
モブ
今から俺らとヤんのにほかのヤツの名前呼ぶ必要ねぇだろ?
あなたの親友
かわいそぉ♡誰も来ないのにね♡
大人しく従うしかないんだ


そう思った時にドアがガチャリと開いた


私にはそれが誰か分かった
あなた
三途くん…!!

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