風雅視点
俺は昔から転校が多かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
母は女優で忙しくて東京に住んでいたから、俺は父と二人で暮らしていた
転校が多いのは父は普通の会社員で転勤だということが多くあったからだ。
大阪で生まれて1歳のときに福岡、そんで3歳で宮城、6歳で愛媛
どこもあんまり楽しくはなかった
転校生だから特別扱い、
「風雅くん運動神経いい!かっこいい!」
「頭もいいんだって~!」
「優しいしほんとすごいよね!」
そんなこと言っても転校したあと忘れるんだよ
だってそんなやつどこにでも居るんだから。
だけどあいつは違った。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
小2のときに東京にきた
転校して数ヵ月たってから球技大会があった
なんでもできるんじゃなくて努力してんだよ
努力してできるようになるんだよ
そんなことも言えずに俺は笑ってるしかできなかった
で、結局俺はサッカーになった
しょーじき、どうでもよかった
けど勝負事は必ず本気でしたいからとりあえず本気を出そうと思った
球技大会当日。
俺のチームの圧勝
こんな会話をしながら俺はずっと相手チームの1人が気になっていた
立花晶だ
その日から俺と立花はだんだん仲良くなっていった
立花はスポーツを全くといっていいほど知らなかった
俺は立花に教えていきながら徐々に仲良くなっていった
このときから俺は立花のことを「あーくん」と呼び立花は俺のことを「ふーくん」と呼ぶようになった
それから俺はいつのまにか立花に恋をしていた
俺は毎日の楽しみが立花と会うことになった
休み時間、立花は俺のクラスに来て話をしたり運動場で遊んだりしていた
俺は今日立花に別れを告げようとしていた。
理由はいつも通りの父の転勤
一緒に帰るのは最後になりそうだったから一緒に帰る約束をした
立花が「近くにきれいな海がある」と教えてくれたためそこの砂辺を2人でゆっくりと歩いていた
ずっと仲良かったからか、いつの間にか立花は敬語が外れていた
だめだ、
泣いちゃ、だめだ
泣いたら離れたくなくなる
俺は立花の泣きそうな顔を見て唇をぐっと噛み締めた
立花は溢れそうな涙をぐっと堪えて
と笑顔で言った
次の日、約束通りこの海にきた
俺は頷ぎながら立花の話をしっかりと聞いた
俺はそのキーホルダーを受け取り袖で涙をぬぐった
そう約束をした
俺はこの日を境に恋愛をすることはなくなった
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
俺は兵庫に転校した
そして月日がたち中学2年の夏、東京で久しぶりに母に会うことになった
相変わらず母は親バカだ。((
今日、父がいないのは仕事の都合が合わなかったため、「2人で行っておいで!」と言われたからだ。
せっかく休みをとってくれたからショッピングモールに行くことになった。
こんな風に楽しく買い物をしていた
のに
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
俺が目を覚ましたのは2日後だった
俺は勢いよく布団から飛び出して
と叫んだ
俺は退院したあともかーさんに会うため週に4回ほど病院に行くようになった
とーさんは大分で働いていてかーさんに会いに行けないから俺は東京で暮らしてかーさんの見舞いに行くようにしていた
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そんなことを思い出しながら5時間目のチャイムがなったあと俺は教室に入っていった
自分の席につき授業の準備をしている俺に
約束を交わしたあの日と同じ呼び方であの日と同じ笑顔で声をかけてきた君を見て
俺の頬には1滴の雫が落ちた
遅くなってすみません!!!!!
土下座します!!!🙇♀🙇♀🙇♀🙇♀(は)
次のチャプターで大切な報告します。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。