なにも見えない、聞こえない。
体を動かすこともできない。
自分の置かれている状況を確かめる術もなく、
定期的に強い眠気のようなものが襲う_____
そんな絶望的な状態の中で、「風祭雅」は必死に意識を保とうとしていた。
「石になった時点で意識ごと飛ばしてくれた方が楽だったのに」と、頭の中で小言を垂れる。
それでも雅は必死に、その睡魔のようなものに抗っていた。
緊迫した状況とは相反して、雅はどこかヤケクソになっていた。
それもそのはず。
急に東京への出張が決まったことで すでに嫌気がさしていたというのに、
出張先で自分が石化するような目に遭うなんて…。
彼にしてみれば、「不運だった」では済まされないことなのだ。
だからこそ「出張を命じた自分の主人、"七海龍水"をこの手でぶっ飛ばすまで死ぬわけにはいかない」という謎の執念で何とか意識を保てていた。
もしこのまま抗い続けるにしたって、一生このままではそのうち限界がくることくらい目に見えていた。
[石化から数百年後]
根性論で何とかなるわけじゃないとわかっている。
でも自分にはこの状態を打開できるほどの名案を持っている訳でも、天才でもないからこそ。
自分の根気と精神力に縋るしかなかった。
それは決して流れることも、聞かれることもない。
1人の人間の涙であり、"ひとりごと"だった。
[そして石化から約3700年後]
ピチャン
バキッ
ビシビシッ
刹那。
目の前が明るくなり、視界が緑で埋め尽くされる。
ビシビシッッッッ
ガラッ
石の破片が肌から落ちていく_____
新緑の森の中に1人。
その人間は静かに、喜びの拳を握りしめた。
🌻
スクロールお疲れ様でした!ここでは作者より、皆さんにわかりやすいように時系列を置いておきます…。
(公式より参照)
2019年 6月 ▷▷ 人類石化(雅、19歳)
↓
↓
5738年 4月 ▷▷ 千空、復活
10月 ▷▷ 大樹、復活
5739年 4月 ▷▷ 復活液完成&司、復活
司帝国の誕生
7月 ▷▷ 浅霧ゲン、復活
8月 ▷▷ 手回し発電機完成
→⚠️風祭雅、復活!
9月 ▷▷ サルファ剤完成&
千空村長就任。
10月 ▷▷ 司帝国の侵攻(VS氷月)
5740年 3月 ▷▷ 科学王国先制攻撃、開始
(stone wars 開幕)
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こんな感じです、大体つかめたでしょうか?次回からは雅の復活後の話です!ここから彼は科学王国VS司帝国の戦争に巻き込まれることになります…お楽しみに!!
追記:
本作主人公の雅は今のところ性別不詳です。(詳しくはそのうち書きます)意図的に一人称をコロコロ変えています!読者の皆さんも性別に関しては、各々思う方で解釈してもらって大丈夫です!(とりあえずわかりやすくするため、3人称を「彼」に統一しています。ご了承ください)
→ see you next
thank you ♡&☆!!











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。