思い切り吹き飛ばされて、視界に空が映る。
木々がなく、平けた訓練場にて、ボコボコにされているのは当然フランマの方であった。
なんというか……これは訓練なのか?と疑いたくなるほど一方的な蹂躙。彼女の憂さ晴らしのためのサンドバッグになってないか?そう思っても仕方がないだろう。
やられっぱなしは癪に障る…
そう思って奇声をあげながら剣を振りかぶる。
努力も虚しく、簡単に避けられてしまった。
剣を支えるものが消え、前のめりに倒れてしまう。
遂に起き上がる気力も無くなり、はあはあと荒い息が漏れるだけだった。
大の字に寝転がったフランマの頭上にちょうど彼女の顔がうつる。
汗の一滴もなく、息の切れた様子もなく…
ニコッと微笑まれたのが悔しくなり少しだけ、睨む。
__あぁ、簡単に躱された。
まだまだフランマは彼女に比べると幼子にすぎないらしい。
2人で立ち上がって、訓練場を離れようとした時だった。
金糸のような髪をツインテールに結んだ少女が2人に声をかける。
まず始めにフランマが彼女に対して思ったのは、現実離れしている、ということだった。
きらびやかに流れる髪と、左右バラバラな瞳の色。髪と同じ左の瞳の黄金色が上手く馴染んでいる分、右目の深い緑が特徴的だった。
でも……それが彼女の魅力を上げこそすれ、違和感は全くと言っていいほどない。
しかし驚くほどの無表情が、心を感じない瞳が、
雰囲気とのチグハグを生んでいた。
人形のような美しさで、それゆえ彼女が現実を生きている気がしない。
不思議な人だ、そう思った。
次のフィートの言葉で、エヴァは顔を曇らせることとなる。
少しも表情も変えずに、なのに張り詰めた声音で言った。
お久しぶりです
この話、複雑すぎることに気が付きました
ここからてんやわんやします
ややこしいかもしれないけどついてきてください















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!