トランプで遊んでいたピエロのような男だった
俺も女を選びたかったよ
ヒソカって言うのか
まぁ、すぐ忘れるか
あの男を選んだのには理由がある
他の奴らは敵意殺意剥き出しの中
彼奴からは何も感じなかった
敵意もなく、誰も居ないかのように
俺を見ようとしなかった
このヒソカって奴なら勝てはしないが少しはマシに
済みそうだ
俺は団長と言われる奴に話しかけた
‥生きたいなら力を見せてみろ的なあれか?笑
‥強かったが正しいな笑
ヒソカが下まで降りてくる
‥絶対強いだろ
‥これなら
‥嫌、まだ決まった訳じゃない
決めつけるのはよそう
俺は取り敢えず斧を持って構える
その瞬間俺は肌で感じ取った
とても禍々しい
殺気だけでわかる
‥此奴は強い
俺が出会った中で2番目にな
俺は目を閉じた
感覚を研ぎ澄ませ
ほんの少しの空気の乱れを
殺気を感じ取れ
死に物狂いで闘って身に付けた
あの感覚を
あの感触を
あの殺気を
来た!
俺は右側からの微かな殺気を感じ取り斧を振った
相手が後ろに跳ぶ
‥此奴殺気を隠すのも上手い
攻撃する直前にしか殺気が漏れなかった
俺の武器が大斧じゃなきゃやられてた
‥俺を勝たせる気ねぇだろ‥笑
しょうがない、こっちから攻めるか
俺は勢いよく地面を蹴り上げた
相手は余裕そうに俺を見詰めている
右側から首元に向かって斧を振った
!?
刃が通らない‥
渾身の力で振ってんのに‥
‥念か
‥くそ、見えねぇ
取り敢えず攻めまくるしかないな
俺は彼奴に向かって何度も斧を振り続けた
けど
彼奴の身体に刃が触れる事はなかった
しょうがないか
俺は相手に向かって思いきり斧をぶん投げた
俺は勢い良く地面を蹴った
身体を低くして足首を蹴ろうとする
蹴ったはずだった
俺の脚は感じた事のある硬い物体に当たった
‥俺の斧か
‥まじかよ
彼奴俺が投げた斧を受け止めて
俺の動きを予想して
足元に斧持って来やがった
反射速度が半端じゃない
‥けど、それを持ったのは間違いだと思うぞ?
俺は彼奴と距離を取り、右手を前にゆっくり突き出した
すると斧が震え出し、凄い勢いで俺の元へ引っ張られた
彼奴は何が起こったか考えている顔をしている
恐らく操作系か具現化系だと思っているんだろうな
どちらでも無いんだけどな
取り敢えず斧は辞めとくか
俺は斧を床に刺しまた勢いよく地面を蹴った
恐らく同じ動きは対応されるだろう
けどそれで良い
俺が武器がないと勝てない奴とでも思ってるのか?
‥お前の力を全部出せ
全部俺に見せろ
そして‥
「 俺を殺してくれ‥笑 」
〈 クロロside 〉
此奴はよくわからない事をしている
何で使わないんだ
此奴はきっと念を使える
でもヒソカが使っている念が見えて居ない
‥如何言う事だ‥?
そう考えているとヒソカが動き出した
〈 あなたside 〉
‥あれから何分経った?
彼奴は汗1つかいていない
念が使えないのが辛すぎる‥
ここ数日何も食べて居なかったから身体が悲鳴を上げている
感覚が鈍って来た
視界が歪む
‥来る
‥さぁ、見せてくれ
彼奴は真正面から向かってくる
俺は手を広げて何もしなかった
何が来ても受け止めるかのように
けど彼奴の攻撃は俺には届かなかった
あーあ
此奴でも駄目なのか
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。