第4話

第1話 初めまして-②-
16
2026/05/08 14:02 更新
麗日side





芦戸「私、芦戸三奈!よろしくね!」







HRで学級委員の話が終わってすぐ、夜野ちゃんの周りには皆が集まっていた。







あなた「よろしく………。」

芦戸「ねぇ、下の名前で呼んでいい?」

あなた「………うん。」

芦戸「やった!私も三奈って呼んでいいからね!」

あなた「三奈…ちゃん………?」

芦戸「うん!」







あまり話さないから、近寄りがたい子なのかと思ってたけど………。

見ている限り、そんな感じでは無さそうだ。







蛙吹「思ったより溶け込んでるわね………。」

麗日「うん………。」







顎に指を当てて夜野ちゃんを見る梅雨ちゃん。

けど………何だろう……。







上鳴「俺、上鳴電気!めっちゃ可愛いね!よかったら連絡先交換しね?」

あなた「……………いいよ。」

上鳴「マジ!?やった!」

芦戸「あっ!私もしたい!」

葉隠「私も!」

峰田「オイラも!」







連絡先を交換しながら、真っ直ぐ皆に目を向ける彼女。

それ自体は別に変な事じゃない。

けど…………何故がその瞳からは、皆の様子を窺うような、内側を覗かれているような………。

そんな気がした。















あなたside





午前の授業が終わり、教科書やノートを片付けていると机に落ちる影。

顔を上げるとそこには、ふわふわした雰囲気の女の子。







麗日「私、麗日お茶子です!あの、よかったら一緒にお昼食べへん?」







お日様みたいな、胸がぽかぽかするような笑顔。

名が体を表しているようなそんな子。







あなた「うん………私でよければ、お願い…します?」

麗日「そんな畏まらんといて!クラスメイトなんやし!」







自分の記憶の中で、「学校」という場所に行った事は無かった。

だから、自分と同じ年の皆と話すのは少し不思議な感じ。

どう話していいか分からない。







あなた「わかった………。」

麗日「うん!そう言えば、私もあなたちゃんって呼んでいいかな?全然私も下の名前で呼んでくれてかまわんし!」

あなた「お茶子………ちゃん…?」

麗日「うん!よろしくねあなたちゃん!」







やっぱり彼女の笑顔に胸がぽかぽかする。

そしてお茶子ちゃんに連れられ廊下に出ると…………。







麗日「今日はあなたちゃんもお昼一緒しても良いかな?」







メガネの動きがきびきびしている彼。

そして、さっき委員長に決まった緑のモサモサ頭の彼。







飯田「勿論だ!そう言えば自己紹介がまだだったな!俺は飯田天哉。よろしくな!」

あなた「飯田……天哉……天哉。」







教えられた名前下の名を繰り返す。







あなた「天哉って呼べば良い……?」

飯田「ああ。どんな呼び方をしてくれても構わないさ。しかし何だ………下の名で呼ばれるのは少し擽ったいな!//」

あなた「………擽ったい?」

麗日「確かに飯田くんのこと下で名前で呼ぶ人おらんもんね!」







そうなんだ。

皆、名前を教えてくれた時「下の名前で呼んで」と言ってくれるから、てっきり皆そう呼ぶのかと思ってた。







あなた「飯田の方がいい……?」

飯田「いや、好きに呼んでくれて構わないさ!」

あなた「わかった……なら天哉……って呼ぶ。」

飯田「あぁ、よろしくな夜野くん!」







それに頷き、今度は隣の彼に目を向ける。

目が合うと何故か少し顔を赤くする彼。







緑谷「ぼっ僕は緑谷出久。よろしくね夜野さん。」

あなた「…………緑谷……出久。」







彼が………オールマイトが話していた人。

彼を視ると、確かに内側に"あの力"を感じる。







麗日「デクくん?顔真っ赤だけど大丈夫?」

緑谷「えっとその……!?///」





無意識に彼をジロジロ見過ぎていた………。

我に帰ると何故かさっきよりも顔を赤くしている彼。

そして………。







あなた「……デク……くん?」

飯田「あぁ、緑谷くんの蔑称だな。」

あなた「蔑称…………。」

緑谷「昔はちょっと嫌だったけど………けど、今は違うんだ。」

麗日「「頑張れ!!」って感じのデクだもんね!」

緑谷「うん!//」

あなた「頑張れ………。」







私の中ではイマイチピンと来ない感覚。

でも何故か…………。

無意識にその名を口にしていた。







あなた「デク……くん……。」


ボフッ!


緑谷「っ!?///」

麗日「デクくん!?」

飯田「頭から湯気が出ているぞ!?」

あなた「…………?」







何故か顔を上気させるデクくん。

それを心配するお茶子ちゃんと天哉。

その光景は多分、普通の人からしたら当たり前の日常の光景。

けど、私にとっては初めてで…………。

胸が温かくなって…………。

私も無意識の内に…………口角が上がった。

今まで感じたことないこの気持ち。

胸の中がフワフワするような、ムズムズするような………。

この気持ちが何を意味するか。



















後に君が………君達が教えてくれた。














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