「 息を吸う間もなく恋に落ちた 」
そんなのおとぎばなしだってずーっと思ってた
運命の人と巡り会う確率は 60億分の1 。
この広い世界で出逢えるわけもないし ……
でも、1目見ただけで分かった
「 あ、これ、恋だ 。 」
さらさらな紫色の髪、
受験生の見学会なのに
こっちに目もくれず竹刀を振り落とす姿。
零れる汗さえも綺麗で、
この世界のものとは思えなかった。
友達が呼んでるのにも気づかず、
ずっと見とれていたわたしに
きれいなこえ、わたしを心配してくれてた
やばいやばい、急いで返さないと、
今まで声が出なくなったことなんてないのに、
びっくりするぐらい声が出なかった。
それでも頑張って精一杯声を出して伝えた。
あれ、何言ってるんだろうわたし
入れなかったら気まずすぎるし、
部活入る許可とか普通取らないし!!
ほんとに焦りすぎた、どうしよどうしよ
可愛い笑い方の貴方を見て、思わず息を飲んだ。
目の前でお花が咲いたかのような綺麗な笑顔。
そんなん堕ちちゃいますよ
もっと話したい、
そんな事を思った時、友達が迎えに来た。
ほかの人たちはもっと先に進んでしまったらしい。
ずるずるひっぱられるわたしを見てその人は
可愛い笑い方で爆笑してた。
その笑顔が見れるなら本望 … なんだけどさ!!
わたしはもっと貴方とはなしたかったのに!!
私は必死だった。とりあえず名前だけは …… っ!!
笑いながらもびっくりした顔でその人は言う。
えっ苗字かっこよ 、… なに剣持って
わたしも剣持なんてかっこいい苗字がよかった
# 一目惚れなんてありえない?













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!