「みんなが==に期待している
でも==は
みんなが望むような器は持ちあわせてないんだ
別に偉くなりたかったわけじゃない
たまたま選ばれただけ
裏切りたくない
見捨てられたくない
ただみんなと笑っていたい
ただ、みんなと____
なんで==はマフィアになりたかったんだろう
ただみんなと幸せに生きるだけならマフィアじゃなくても良かった
===が ===さんが みんなが
この道を選んだから
==もこの道を選んだだけ
それに
本当は
殺したくない
争いたくない
失いたくない
依頼が来たら殺さなきゃいけない
敵と揉めたら争わなきゃいけない
抗争が起きたら必ずナニカを失う
この腐りきった日常は
これからも続いていく
眼の前で誰かを喪ってたとしても
立ち止まる事は絶対に許されない
己の命が尽きるその瞬間までずっと
誰かの憎悪の唱を聴きながら
怒りと哀しみの唄を謳って
幸せの意味すら知れずに
誰かの恨みに燃やされていく
怒りも哀しみも苦しみも誰にもわけられずに
きっと明日も自分を追い詰めていく
そんな自分が大嫌いで
考えることをやめた。
誰かに届かなくても良い
心配してほしくない
きっと嗤われるだけなのに
そうやってまた
都合のいい妄想を思い描く
==は何になりたかったんだろう
もしかしたら
プロゲーマーになりたかったのかもしれない
もしかしたら
アーティストになりたかったのかもしれない
そんな幼稚な
子供の時の夢を
思い出せば思い出すほど
胸が苦しくなる
昔が恋しくなる
憧れは結局ただの憧れでしか無くて
そんな妄言はいつしか
泡と化して消えていくだけなのに
なんで哀しいんだろう
なんで淋しいんだろう
もしも『ありがとう』が言えたなら
心は少し軽くなるのだろうか
もしも『ごめんね』が言えたのなら
何かが変わってたのだろうか
子供の時の儚い夢
嬉しいとか
愉しいとか
哀しいとか
そんな感情が全部ごちゃ混ぜになって
脳裏にチラつく
過去が怖くて
未来が恋しくて
そんなの許されるはず無いのに
誰かに助けを求めて
もがいて
苦しんで
沈んでく
たすけて
過去には戻れない
戻らない
せめて未来で幸せになれるようにと
願うだけ
叫び続ける過去を閉じ込めて
今日も誰かを殺す」
それを見つめる碧色の瞳は、静かに日記帳を閉じた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!