私はドアを開けてみる。
結構可愛らしい部屋。ここが楽輝さんの部屋だろう。
私が楽輝…だけど、落ち着かない。
他の人の体になったみたいで。
だって、記憶も何もない。
楽輝の記憶なんか、ちっともないのに。
なのに、私が、楽輝?
なんで私が楽輝なの?なんで?
だって、このリセット前は、きっと楽輝さんは兎波さんと楽しく過ごしてたのに…!
なんで?なんで?
何度も自分に問いかけた。
でも答えなんて見つからない。
…そりゃあ、答えなんてないから。
私が楽輝さんの楽しみを…奪っちゃったの?
そう、疲れてるだけ。
寝て明日になったら、こんなモヤモヤは吹き飛ぶ筈。
…はず。絶対。
私は布団にダイブ…したかったけど、丁寧に布団を整えて目を閉じた。
…起きない。まあこれは寝てるフリだろうな。
ちょっとからかってやるか。
…記憶リセットからまだ2日目だけどさ。
めっちゃ慌てたw
…それにしても、ラテ
夜ご飯も食べないで寝ちゃったけど…
やっぱり、記憶のことで何か思うことがあるのかなぁ
…私だって…
楽輝には泣いた顔、見せたくないから
努力、してるけど…
辛いよ
「忘れてないよ」って言ってほしかったのに___
朝ごはん…ってどこに?
あ、パンあるじゃん。
まあ…勝手に食べても…いいかな?
私はパンを頬張った。
やっぱパンは安定のうまさだよねー。
私はどちらかと言えばご飯派だけど。
あれ、ゆっくり食べてたら結構時間経ってた。
あの人朝ごはん食べないのかな…まあいいや。
私は兎波さんと一緒に学校へ向かった。
教室に入る。
教室の中は騒がしく、私が入ると一層また騒がしくなった。
…うまく喧騒に混ざって会話が聞こえない。
私のことチラチラ見てきてるから私の話してると思うんだけど…






















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!