⚠️attention⚠️
こちらは、20巻での退場前の🦇ちゃんの心境を「「「「勝手に」」」」妄想しただけの作品です。
解釈が一致しない場合もあると思うので、承知の上でお読みいただけたら嬉しいです🙇♀️
完全に自己満、駄作、短い。
以下本編↓
わかりきっていた事実だったけれど、伯爵の声で実際に言われると「 自分は退場するんだ 」という実感が湧き出てきた。クルーズトレインが速度を落としていく。おれの退場の時間が迫ってくる。
怖いかと聞かれてすぐにNoと返せるような余裕はないものの、勝てば戻れるし、とどこか勝手に思っている自分もいる。
本当に戻れるかどうかなんてわからないのに。
ただ、だんだんとスピードを落とすクルーズトレインが、自分に退場が近づいているんだということを彷彿とさせた。
窓の外に見えるのは、真っ暗だけど真っ白な、生き物も何も見えない氷原。ここがおれの最期の場所になるかもしれないと思うと、言葉では言い表せないような不思議な気持ちになった。
ほどなくして列車が止まり、音を立てながらドアが開いた。肺がきりきりと痛むほどの冷たい空気が入ってきて、複数の意味で鳥肌が立つ。
一歩外に出ると、今までに体験したこともないような寒さがおれを襲った。
何か言い残すことはないかと聞かれる。
おれは渾敦に気をつけるように言う。
ゲームが始まった直後、リュウオウが自分が出ていないゲームの映像を見ている、というような発言をしていたけど、あれはきっと嘘だ。だって、前のゲームの映像を見てるなら、渾敦にもっと警戒しているはずだから。
意図が見えないようで見える、あまりにも滑稽な嘘。
みんなに背を向け外を見ると、そこには雪原と同時に満点の星空が現れた。伯爵がわざとそうしたのか、はたまた運命の悪戯かわからかいほどに綺麗な星空は本当に嫌になるくらいで、思わずため息が溢れる。
おれの父さんと母さんは、いったいどこにいるのだろうか。2人を探すように満点の星空を見上げたあと、言わなければならない言葉を思い出して目線を前に戻した。
「 クジャクさん、後、よろしくお願いします。 」
クジャクさんが微笑むのが、背中でわかった気がした。そして、
「 任せて。たまにはいいところ見せるよ。…あ、見せられないね…。 」
と、クジャクさんの声がする。
少しだけ、でも自然に、自分の口角が持ち上がるのがわかった。
おれは最後にクジャクさんに向き直ろうとして、やめた。そうしたら電車から降りれなくなってしまうような気がした。
それ以上は何も言わずに、おれは電車から離れる。僅かなうちに、電車のドアが閉まる音がした。
電車が音を立てながら去って行く。
あと少しで、おれは本当の意味で命を落とすかもしれない。ほんの少しだけ「 それでもいいかな 」と思ってしまった自分に嫌気がする。
もちろん、ゲームに勝って元の日常に戻りたい。
でも、もしうちに帰っても父さんも母さんもいない。おれが本当の意味で退場したら2人に会えるかもしれない。
どちらも、おれにとっては残酷すぎる結末だった。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!