そんな訳でイベントが終わり、今あたしは疲れ切っていた。横を歩く結花もいつも通りの無口に戻っている。さっきまでは
その後もしばらく衣装の細部やら、配信やらについて聞かされ続けた。2人が別れる、十字路まで歩いた。
コクコク頷く結花に小さく手を振って別れる。月が空にきれいに浮かぶ。
その時スマホが耳障りな声を上げた。地震!?立っていられないほどの揺れが続く。街灯の明かりがぷっつんと切れ、スマホが喋らなくなった。揺れが止まったので状況を確認しようとスマホの電源を入れる。
入らない。何度やっても結果は変わらない。これがあの永遠かに思えた、ネット隔離人生の始まりだったーーーー。
あの地震から3ヶ月が経ってもスマホは復旧しなかった。それどころかネットに接続していたものすべてが使えなかった。何があったのかわからないまま、避難所で寝泊まりをする生活に不安はつのるだけ。今結花は生きているのだろうか。一人で泣いていないだろうか。
心配することは山ほどあるが、手元で黙ったスマホが再び喋りだすことはない。星の瞬きがとてもうるさく感じた。
次の日も、また次の日も…












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。