第22話

21. 夢
177
2026/04/05 09:22 更新
























あなた
 ぁ……昨日はごめんね 

デ ィ オ
 ん? 

あなた
 私、途中で寝ちゃったでしょ 

デ ィ オ
 ああ……ほんと、何で 
 いきなり寝るんだ 

あなた
 しょうがないじゃん 
 ディオと居ると安心するもん 





  私がそう言った時、彼の眉毛がピクリと


  ほんのわずかに動いた。




  そして、正気か?とでも言わんばかりに私を


  見つめたあと、フン、と鼻を鳴らした。




デ ィ オ
 夢に僕は出てきたか? 

あなた
 ぇ、なんで分かったの 

デ ィ オ
 君が寝言で僕の 
 名前を呼んだんだぞ 

あなた
 ぇ 




  私、寝言でディオの名前を、??




  しかも聞かれてた、???







  めちゃくちゃ恥ずかしいんだけど




  ディオはそんな私の姿を見て


  意地悪な笑みを浮かべたままだ。





デ ィ オ
 それで?夢の中の 
 僕は何をしていたんだ? 

あなた
 「 マヌケ 」って言ってた。 
 現実のディオとさほど変わらないよ 

デ ィ オ
 僕だって「 マヌケ 」 
 以外の言葉も言うぞ 




  そう言って少し不満そうにする彼を見て、


  思わず笑みが浮かぶ。




  その表情は、夢の中の彼と


  全く一緒だった








  ふと、昨日見た夢の記憶を手繰る。





  最初は、普通にディオと話していた。




  ……でも、それは突然の事で




  何の、前触れもなく起きたんだ






デ ィ オ
 ……?何だ 




  私は思わず、彼の手を少し強く握って


  いたみたい。それに気づいた彼が、眉間に


  皺を寄せ、不思議そうにしている。



デ ィ オ
 何だ。話せ 

あなた
 ぁ…その夢…ちょっと怖くって 

デ ィ オ
 はぁ…ただの夢だろう 




  ディオは私の言葉を聞いて、呆れたように


  ため息をついたあと、そう言った。




あなた
 ……ディオが… 
 いなくなっちゃう夢 





  私がそう言った時、彼の顔が表情が


  少し変わった。



デ ィ オ
 僕が…いなくなる? 

あなた
 ……うん。突然私の前から姿を 
 消して…会えなくなっちゃった 





  本当に嫌な夢だった。





  ディオと、いつも通り話していたら




  突然いなくなるんだ。私に、


  なんの説明もしないで








  でも、ただの夢だ。彼なら今隣にいる





  そう思う気持ちとは裏腹に、彼の手を繋ぐ


  私の手は、少し震えていた



あなた
 ……正夢になんてならないよね 





デ ィ オ
 … 




あなた
 …ディオ、? 












デ ィ オ
 …くだらん。夢なんか 
 本気にしているのか? 






  そう言っていつもの皮肉な笑みを浮かべる


  彼を見て、少し安心した。






  だって、彼ってばいきなり黙って、


  遠くを見つめだすんだ





  そりゃ不安にもなるよ






あなた
 じゃあ、離れないって 
 約束してくれる? 

デ ィ オ
 …フン。離れたくないと 
 思っているのは君だけだ 

あなた
 でも、ここにはよく 
 来てくれるじゃん 

デ ィ オ
 …家に留まりたくないだけだ 




  彼は否定しきれないと言った表情で、


  静かにそう言った。




  その声には、どこか憎しみを込めている


  ようにも聞こえた。そういえば、ディオには


  血の繋がっていない兄弟がいるって言っていた。




  その人と、関係があるのかな




あなた
 そっか…じゃあ、同じだね 





  彼の兄弟のことについて、知りたいと思った




  でも私は、それだけを言って


  軽く微笑んだ





  そうすると彼はチラッと私の方を見て


  すぐに視線を戻した



デ ィ オ
 …フン。同じにするな 





  と言って、ほんの少しだけ微笑んだ





  なんだか今日の彼は、私のことを見つめるか


  どこか遠くを見つめるかをしている。




あなた
 …あれ。今日は本 
 読まないの? 

デ ィ オ
 この本は昨日読み終えた 
 ばかりだ。僕は君みたいに 
 何度も読む趣味はない 




  と言って、バカにするように苦笑い

  をする。




  私はそんな彼に微笑みを向けて、

  口を開いた



あなた
 じゃあ、今日は 
 いっぱい話せるね 


デ ィ オ
 ……フン。僕が嫌と言っても 
 話しかけてくるだろう。君は 





  そんなことを言いつつも、いつも


  私とお話してくれる彼が、本当に好きだ


























  二人で話していたら、あっという間に



  時間は過ぎていき……








あなた
 ……またね、ディオ 






  私がそう言って手を振ると、彼はチラッと


  私を見たあと、何も言わずに背を向け


  軽く手を上げた








あなた
  






  彼と話しているのは、本当に楽しくて


  大好きだ









  でも、私の頭の中には




  昨日見た夢のことが、ずっと離れないでいた

































夢 の 中 の 私
 …ディ……しょ…? 






















夢 の 中 の 彼
 …だ…だ、……さま… 

































夢 の 中 の 彼
 僕のことは、もう忘れろ 


























あなた
 …嫌だよ、ばーか 













  私は昨日見た夢の中の彼にそう言い放って













  自分の不安を、誤魔化そうとした
































⇢ ページをめくる

プリ小説オーディオドラマ