第4話

4.いつか見た貴方は
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2023/03/16 11:10 更新
それを聞いて俺は絶望した。なんだよそれ、ほぼほぼ恋無理じゃん。
ルカ
まあ、そんな人生終わったかのような顔しないでさ…。
ルカさんに励ましてもらって、自我に戻る。
iemon
ああ…、ごめん。じゃあこの恋は無理かな
湯呑みを外すと、ルカさんはクスって笑う。
ルカ
はは、その湯呑みって取り外せるんだ?
ルカ
けど、めめさんは『恋になんて興味ありません』なんて冷たく言ってたよ。
だから、iemon君がアピールしたり、カッコいい所見せたら良いんじゃない?
本を閉じた後、毛布をかけるルカさん。
…そっか、俺から好きをアピールすればいいのか…。
iemon
ルカ
多分、めめさんは休憩室にいると思うよ。
ルカさんがマップを教えてくれたので見ると、患者同士で共有できる、『休憩室』と言うものがあるらしく。
早速行ってみよう、と立つ。
ルカ
…あ、けど気をつけて。
ルカ
めめさん、言葉にかなりの棘があるから。







例の休憩室の目の前までくる。
…が、いざとなると緊張してくる。話しかけられるかな。
とりあえず、とりあえず話しかけるのが第一歩。いけ!
真っ白なドアを開けると、そこには点滴をして俯いているめめさんと二人きり。
めめさんは俺に気づいて目線をこちらに寄せるが、すぐ俯く。
iemon
…こ、こんにちは〜…。
素気ない挨拶をすると、めめさんは無表情で
めめんともり
こんにちは
と無愛想に言う。
…うう泣
iemon
……あ〜、
めめんともり
すみません
めめんともりさんがキッパリ言う。
めめんともり
私、正直男の人には興味ありません。私を惹かせようとしているのなら帰ってください。それは一生叶わないですから
なんで厳しく言われた。
少し腹が立ったのもあるし、諦めなくないから,言う。
iemon
あの、そう言う訳ではないです。俺はただ単に休憩しようとした,それだけです。
めめんともり
じゃあなぜわざわざ話しかけるのでしょうか。その気が知れませんが?
iemon
それは休憩室に人がいたからです。別に、貴方を嫌う理由はありません
口論になっている。
俺もやめられないけど、勢いでやめられない。
めめんともり
私みたいな顔に傷もあって、癌があってそれに霊も見える私にですか?嫌う理由は沢山あるではないですか
iemon
なんでそれが嫌い理由になるかが分からないです、それも全てやりたくてやった訳ではないんですよね?要するに自然現象、嫌う理由には100%ならないってことです
俺の圧に圧倒されずに、めめさんは述べる。
めめんともり
私は男の人は嫌いなんです。…死ぬ前に結婚はしたかったけど、それも全て叶いません。もういなくなってしまうのですからいいじゃないですか。放っておいてくれませんか?
iemon
貴方は間違ってる。不幸になっていい人間なんていない。全て叶わない、と思う前にまず行動はしたんですか?何もしなかったらいつになってもそのままです
めめさるは負けたのか、「…わかりました」と悔しそうな声で言う。
俺は微笑んでからめめさんの隣に座る。
めめんともり
けどどうしてですか?私のような不気味な人間によく話せますね
iemon
いや別に。不気味なんて関係ないですよ
綺麗な髪をきらり輝かせ話す君。
iemon
さっきは口論になってしまい申し訳ないです
めめんともり
こちらこそすみません、ついカッとなってしまいました
お互い頭を下げると、俺は自動販売機まで歩く。
iemon
何か飲みますか?
めめんともり
じゃあ…。ペプシで
ペプシとコーラを押す。冷たい缶で出てくるペプシとコーラ。
めめんともり
冷たっ…。
…ええ何その声。そんな声出せるの???
けど、冷たくて美味しい。生き返る。
iemon
俺、見ない顔ですよね?今日入院することになったiemonです
めめんともり
私は1年前から入院してるめめんともり。男性恐怖症なんだけど、貴方となら話せるわ
iemon
…え?そうなんですか?なんか悪いです。じゃあ失礼しま…
と言うと、めめさんが腕を掴む。
めめんともり
まだ、コーラ飲み終わってないじゃないですか
iemon
…ん?え、あ、はい?





 



めめんともり
今日はいろんなお話できて楽しかったわ。高校って楽しそうね。私は中学校すら行ったことないし
iemon
ああ、意外と楽しいですよ部活とか。じゃ、俺はこれで失礼します
と言って、休憩室を出る。
…あ〜、なんだよあの人。めちゃくちゃ可愛い。



なんて廊下を歩いていると、めめんともりさんを見かける。
近くだし、聞き耳立てちゃおっと。
めめんともり
レイラー……あの人………無理………気持ち悪い……
一部しか聞こえなかったが,そう聞こえた。聞きたくなかった。









では!!

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