Kyosuke.
「また来てくれたんだ。忙しいでしょ、気にしなくていいのにさ」
大夢「いいの、俺が来たいから」
近くのお店で買ってきてくれたゼリーを、ベッド脇の小さな冷蔵庫にしまいながら笑う大夢。
申し訳ないなとは思いつつも、来てくれることは嬉しかったし、厚意でやってくれてることはわかってたから、何も言えなかった。
.......部活、行ってないんじゃないのかな。
こんな時間に来れるってことはさ。
俺はずっと心配してんだよ。
大夢は俺に時間を使って、結局俺はいなくなる。
後悔するかもしれないし。
大夢の将来を、俺が奪うことはしたくないんだよ。
だから、もう来ないで。
そう言えたらよかったけど、やっぱり俺も、どこかで大夢を求めてるわけで。
彼に会うことで、ああ、ちゃんと生きてるって実感できる、なんていう節があって。
結局甘えてるだけだ。
だからせめて、彼が居てくれる前では笑顔で居たいと。
大夢は馬鹿じゃないから、見透かされてることもわかってるけど。
大夢「最近、調子どう?何か持ってきて欲しいものとかない?」
「.......ううん、大丈夫だよ。最近は、ずっと調子いいし。元気だから、大丈夫」
大夢「そっか。よかった」
「うん。ありがとな」
ニコッと笑う大夢を見つめる。
そうやって胸の奥の違和感を、また遠くに置き去って、忘れたふりをしてるだけなんだ。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!