前の話
一覧へ
次の話

第13話

ある日(13)
46
2024/08/22 12:13 更新
紅茶の香りが部屋いっぱいに広がる。

時刻は午後5時過ぎ。

夕日が窓から差し込んでいる。

あなたは事務室のソファに体を沈めて、一息ついた。


「あー…疲れた…」

「あなた、紅茶を淹れましたよ」

「…ども」

「なんかすごい疲れてますね?」

「…久しぶりに体動かしたから…筋肉痛が…ぐぎ」

「いつもダラダラしてるからですよ」

「…報告書…今日の分、やっとけよ」

「わかりましたぁ」

あなたは湯気をたてる紅茶を飲みながら呟いた。

「…もう寝ようかな」

「え?まだ5時ですけど…」

「よし、そうしよう。君、ミートパイ持って帰るかい?」

「いえ…大丈夫です…冷蔵庫に入れときますね」

「よろしく…特に用事がないならもう帰って良いぞ。報告書は君の家で書いておいてくれ…」

「冷蔵庫から野菜貰っていっても良いですか?」

好きにしろ、と呟いてあなたは目を閉じた。

足と腕が痛い。


やがて、部屋の明かりが消えた。

静まり返った部屋に寝息だけが残った。

プリ小説オーディオドラマ