走って走って、酸素が足りないと身体中が悲鳴をあげてもなお走る。
こんな日に限って、お店は何処もしまっていて、人一人通らない。
走りながら神に祈る。
「神様、僕は幸せなんてならないから。
心なんていらないから。
また、一人でいいから。
だから、彼を助けて。」
すると、クラスメイトを見つけた。
話をすると、すぐに救急車に連絡をつけてくれて、僕は慌ててそまさんの元まで戻る。
つもりだった。
ー足が動かない。
雨の中、途中で滑りでもしたのだろうか。
クラスメイトはそんな僕を、不安そうに見てくる。
そう言うと、素早く駆けていった。
そのあと僕は、その場に崩れ、そまさんの乗る救急車に拾ってもらった。
その後
そまさんは命を繋ぎ止めた。
一時危なかった、と聞いたが今は元気でやっているらしい。
僕があの日、手当てをしてもらい家に一旦帰ると、おばさんは死んでいた。
また慌てて救急車に電話して、即死亡が確認され、お葬式も終えている。
死因は不明らしく、臓器などに異常はなかったらしい。
でも家に帰って僕には”聞こえた“。
「これでお前は独りだ」って。
神様なんて信じてないけど、もしあの時の願いを叶えてくれたのなら、僕は殺人犯だ。
それに、おばさんの死体を見ても、涙は出なかった。
大人たちからは冷静な子、と言われたが、「冷酷」の間違いではなかろうか。
そして、僕が独りになってから数年が過ぎた。
僕は20歳になった。
今年も惨めに独りでケーキを食べる。
いつかそまさんが作ってくれたケーキを。
まぁ、このケーキは市販品だがそれでも少しは思い出に浸っていられる。
ピーンポーン
夢にまで見た、あの声が玄関先にいる?
何で。
僕は独りを義務付けられた存在。
仕事だって、家で引き篭って出切るものを選んでいる。
特に、彼とは1番会えないはずなのに。
ガチャ
昔と何にも変わってない。
屈託のない笑顔と、無駄な高身長と、あの時僕が何に変えても守りたかった存在が目の前にいた。
そんなこと、気にしたことなかった。
独り、に固執してたのは案外僕だったのかもしれない。
あえて自分から離れれば、周りから避けられる悲しみを感じずに済むから。
神様からの呪いのせいにすれば、自分のおかげで彼は助かったと、少し胸をはれるから。
どうも抜けている。
気付くのが遅い。
帰るとき、明日の保証なんてないんだから「また」なんて言えなかった。
でも、きっと来てくれるから、”また“光を見れるから。
涙が出ないなんて、大したことじゃない。
引けを感じるなら、その分の光で照らしてもらえばいい。
だって、それが友達だろ?
最後まで読んでいただきありがとうございました。
話の繋がりとかが、それなりにグチャグチャで、うまく掴めない、ということもあったかもしれませんが、個人的には書ききれてよかったです。
使用しているアイコンイラスト
はりねず版男子メーカー2 様
告知
4月(実質明日)から新シリーズを投稿していきます!
nmmnではなく、完全なるオリジナルですが、ぜひ読んでくれると嬉しいです。
それと、KnightAの「まひとくん。」がYou Tube毎日2本投稿を始めました!
時間のある方はぜひ見てみてください。














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!