無言の車内
ユンギはずっと資料見てるし話しかける雰囲気も全くない
もういいや。
溢れそうな涙を必死に抑えた
資料に目を通しながら話すユンギ
いつもの事なのに、そこからまた悪い想像をしてしまう
そのせいでまた頭痛と耳鳴りが
平常を保つけど
感の鋭いユンギならいつ当てられるか分からない
時々来る激しい痛み
ダメだと思い、ユンギを会場に送り届け
すぐに車に戻った
体が熱い、きっと熱がある
だけど今この状態で帰ることも出来ない
だからって病院を受診したらどれくらい待たされるかも分からない
とりあえず助手席で椅子を倒して横になった
ユンギが終わる時間にタイマーをセットして
仮眠をしたつもりだった…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!