第2話

ズッコケの床ドンと、冷徹な仮面
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2026/06/12 14:45 更新
『ミュージックステーション』の豪華なセットの中、関西ジャニーズの魂とも言える『ズッコケ男道』の
イントロが鳴り響く。

2グループが入り乱れ、
カメラアピールを繰り返すお祭り騒ぎ。

そして、サビのラスト。
メンバー全員が一斉に豪快に床にズッコケる、
あの瞬間がやってきた。

床に転がる佐野。

次の瞬間、その視界が一気に遮られた。

佐野晶哉「わっ、大橋くん!?」

大橋が抜群の運動神経で、
倒れた佐野の真上に覆いかぶさってきたのだ。

佐野の顔のすぐ横に大橋の手が突かれる。
完全なる「床ドン」の体勢だった。

生放送のカメラが回る至近距離。

大橋はニヤニヤとした悪戯っぽい笑顔を
浮かべながらも、その瞳は本気で佐野の唇を奪いに
いく角度で迫ってくる。

佐野晶哉「もーー!何してんすか大橋くん!
やめてやー!」

佐野はいつもの「冗談で嫌がるリアクション」を
作り込み、笑いながら大橋の肩を押し返した。

カメラの向こうのファンには、微笑ましい
関西の先輩後輩のじゃれ合いにしか見えないはずだ。

そのすぐ近く。
床に転がっていた小島は、大橋のその大胆な行動を、視界の端で完全に捉えていた。

けれど、小島は表情一つ変えなかった。

気にも留めていない、
いつものお決まりのノリだと言わんばかりに、平然とした顔で前を向いたまま、その瞬間をやり過ごした。

小島健(生放送中に、晶哉に触んなや……)

表情とは裏腹に、小島の心の中は
嫉妬で激しく煮えくり返っていた。

付き合っていることを隠さなければいけない
プロとしての意地が、
小島に冷徹な仮面を被らせていた。

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