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第4話

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2025/10/31 08:33 更新
ヴェレッド
ヴェレッド
死の祝福デスストリーク
死の祝福…悪魔専用技だが、強いから覚えた。

悪魔っていいなぁ。顔いいし、キレイだし。

それに比べて僕は…髪はボサボサ、似合う服も全然ない。
―――
悪魔!悪魔だ!
…吸血鬼です。悪魔じゃないよ。

まあ普通の吸血鬼とは違うけど。
―――
聖浄化結界ホーリーフィールド』!
聖浄化結界ホーリーフィールド⁉聞いてないって。

まさか、神聖魔法を使えるなんて…

ん?ってことはまさか霊子崩壊ディスインテグレーションも使えちゃったり…?

…ないない!さすがにない!

っていうか体めっちゃ重いわ。ひどーい。
ヴェレッド
ヴェレッド
黒放電之宴ブラックスパークフェスティバル
めちゃ強い雷魔法。

みんなこれで大体死ぬでしょ。

聖浄化結界ホーリーフィールドは長くいればいるほど危険だ。

早く結界の中から出たい。
―――
敵が聖浄化結界ホーリーフィールドで止まってるぞ!包囲して排除しろ!
わぉ。まだ生きてた。

包囲か…普通に困る。
―――
魔法不能領域アンチマジックエリア』‼
…一番恐れていたことをしやがった。

こういう時、ギィがいればいいのにな…なんて思ったりして。

物理攻撃か…好きじゃない。



パン‼



ヴェレッド
ヴェレッド
ガハッ
めちゃくめちゃ痛い。肩やられた…

呪い…こういう時に不便なのか。

ん?って言うか魔法使えないから終わりじゃね?

…積んだわ。

っていうか血ほしい。最大100%として、残り10%くらい?

今まではヴェルダナーヴァから貰ってたからな。

ストック残ってたっけ。ヴェルダナーヴァに血をもらいに行くところだったからなぁ。

ストックはアイテムボックスに…って、魔法使えないじゃん。

終わりじゃん。

…吸血鬼は、長時間血をもらわないと、「飢餓霧鐘きがむしょう」というのになる。

簡単に言うと精神が不安定になる。精神が不安定になると、吸血鬼は高確率で暴走する。

そうなると、死ぬまで永遠に戦い続ける。

戻るためには好みの血がいる。僕の好みは自分よりも強い人の血。

だからヴェルダナーヴァの血は好きだった。

さっさと倒してヴェルザードあたりに血貰おう。

で、そんなことを思っている間に包囲された。

…物理攻撃好きじゃないんだけどなぁ。
ヴェレッド
ヴェレッド
…ホント嫌い。
その全身からは、周囲の魔素を圧倒し、大地すら震わせるほどの殺気が溢れていた。

一瞬。騎士たちの視界からヴェレッドの姿が消えた。

僕には『魔法特化マホウツカイ』の『超速行動』の権能がある。

だから、たとえ魔力自体が使えなくても、肉体の強化と連動して思考と肉体の加速はできる。


ドッ! ズギャァン!



騎士たちの腹部に、拳が叩き込まれる。

それは、ただのパンチではない。真祖の吸血鬼の肉体が生み出す、質量と速度の暴力だった。

鎧は飴細工のようにへこみ、騎士たちは城壁に叩きつけられ、塵になった。
―――
ば、馬鹿な! 魔導騎士団は総員突撃だ! 連携をとれ!
血と硝煙が立ち込める王城の廊下で、ヴェレッドは最後の抵抗を試みた魔導騎士団の隊長を、壁ごと打ち砕いた。

彼は立ち上がり、次なる獲物を探すように、赤く輝く瞳を向けた。

…うん。弱いね。どうしたんだろう。

ヴェレッドの全身を、冷たい霧のようなものが包み込み始める。
ヴェレッド
ヴェレッド
…!
それは魔力でも、魔法でもない。飢餓。真祖の吸血鬼が、長時間、

高密度の血を摂取しないことによって陥る、精神を浸食する現象。
ヴェレッド
ヴェレッド
くそ…こんな時に…!
自分で戻れる可能性は0に近い。

近いって言うか0だ。

……ギィ、来てくれたりする?

…しないだろうな。

ああ、もうホントに、ムカつくわ…

ヴェルダナーヴァを奪って、ルシアも殺して…大っ嫌い。
ヴェレッドは頭を抱え、フラつき、一瞬動きが止まった。

ヴェレッドの瞳が、熱を帯びた狂気の色へと変わる。

口元には、抑えきれない笑みが浮かび上がった。
ヴェレッド
ヴェレッド
アハ…アハハハハハハ!
乾いた笑い声が、静まり返った王城に響き渡る。
ヴェレッド
ヴェレッド
ほらほら、早く僕を倒さないと国、滅んじゃうよ?wwどうするの?ww
その時、王国の宰相と、最後の護衛である強化兵部隊が、奥の扉から現れた。
―――
何だ、この化け物は! 早く討て!
ヴェレッド
ヴェレッド
ん~?また雑魚が来たの?
ヴェレッド
ヴェレッド
雑魚は嫌いだ。キレイじゃない。
ドオォン!

ヴェレッドは床を蹴り、強化兵部隊の中に突っ込んだ。

その動きは、先ほどまでの「冷静で精密な超速戦闘」とは違う。

目的のためだけの、無駄を削ぎ落とした、殺戮の乱舞だった。

一人の強化兵の喉笛を、手の甲で叩き割る。

その体勢のまま、後ろにいる二人の頭部を両足で挟み込み、粉砕する。

返り血を浴びても、「不味い」と吐き捨てるように笑い、さらに奥にいる宰相目掛けて、一直線に突き進む。
ヴェレッド
ヴェレッド
ああ!楽しい!もっと苦しめ!もっと絶望しろ!
ヴェレッド
ヴェレッド
そして―――
ヴェレッド
ヴェレッド
死ね♡
その時、空間が裂け、真紅の魔素が溢れ出した。

ドォン!

ギィ・クリムゾンが、瓦礫の山の上に降り立つ。

その表情は、普段の冷めた傲岸不遜なものではなく、焦燥と、深い懸念に満ちていた。
ギィ・クリムゾン
ギィ・クリムゾン
おい、ヴェレッド!
ヴェレッドは、破壊の最中に動きを止め、振り返った。

その瞳には、すでに理性の光はない。
ヴェレッド
ヴェレッド
ん?ギィ?どうしたの?来ないで言ったのに。
まるで邪魔をされた子供のように、口を尖らせる。

その冷酷な声と、狂気に満ちた表情のギャップが、ギィの胸を締め付けた。
ギィ・クリムゾン
ギィ・クリムゾン
悪いが、この場の誰もお前の暴走を止められない。俺の血を飲んで大人しくなれ
ギィは、ヴェレッドの強靭な顎を掴むと、力ずくで動きを封じた。

乱暴なようだが、その手つきは、細心の注意を払ってヴェレッドの肉体を傷つけないよう、配慮されていた。
ヴェレッド
ヴェレッド
え⁉あ、ちょ…
抵抗するが、ギィの力に、暴走した肉体では敵わない。

ギィは、自身の首筋を鋭い爪で一気に引き裂いた。血が、止めどなく溢れ出す。

そして、ギィはヴェレッドの顔を優しく引き寄せ、その唇を自分の首筋に押し当てた。
ギィ・クリムゾン
ギィ・クリムゾン
飲め。
ヴェレッドの全身を覆っていた冷たい飢餓の霧鐘が、急速に晴れていく。

暴走状態のヴェレッドは、この血を「唯一無二の最適解」として認識した。

血を吸うにつれ、彼の瞳の狂気が消え、静かな水色に戻っていく。
ヴェレッド
ヴェレッド
ん…
ヴェレッドは、ギィの首に顔を埋めたまま、力を失って全身の力が抜けた。

ギィはヴェレッドの細い体を抱きとめながら、静かに魔力で傷を塞いだ。
ヴェレッド
ヴェレッド
ギィ、何で来たんだよ…
ギィ・クリムゾン
ギィ・クリムゾン
…お前が心配だからに決まってんだろ。
ギィ・クリムゾン
ギィ・クリムゾン
それに、お前殺しできるんだな。
ヴェレッド
ヴェレッド
当たり前。できないと生きていけないでしょ。
ギィ・クリムゾン
ギィ・クリムゾン
…そうか、お前はそういう環境にいたんだったな……
まだ敵が残ってる。

…え?悪魔召喚してる奴がいる。

すっごい度胸。見てみたい。
ヴェレッド
ヴェレッド
ギィ!悪魔召喚している奴いる!見てみよ!
ギィ・クリムゾン
ギィ・クリムゾン
ッ!了解!
―――
来い!『悪魔召喚』‼‼
黒
…私を呼び出したのはお前ですか?
―――
ああ。
黒
分かりました。
ザシュッ‼

…自分を召喚した相手殺したよ。

なかなかヤバい奴だ。
黒
ん?そちらにいるのは同類ですか?
ギィ・クリムゾン
ギィ・クリムゾン
ああ。俺の名前はギィ・クリムゾン。ルージュ、とも呼ばれている。
黒
へぇ。私に名前はございません。ノワール、とでも名乗っておきましょうか。
ヴェレッド
ヴェレッド
…ヴェレッドって言う。よろしく。
黒
おや珍しい。吸血鬼ですか?
ヴェレッド
ヴェレッド
うん。吸血鬼だ。
ギィ・クリムゾン
ギィ・クリムゾン
ヴェレッド、今日はもう帰るぞ。
ヴェレッド
ヴェレッド
はーい。
黒
私もついて行っていいですか?
ギィ・クリムゾン
ギィ・クリムゾン
好きにしろ。
主
…キャラ崩壊注意です。
主
2900文字!
主
やっぱヴェレッド目線で書くのムズイ…
主
バトル中とか、特に。
主
はい、今回もギィがイケメンです。
主
ディアブロ登場!
主
ではまた次回で!

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