おかしいと思った。
昼食をいつもなら11時半に用意するのに、
11時31分になっても来なかった。
時間を厳守する人なのは分かりやすかった。
手が動いてない…?
クレオメside
起きた。目をゆっくりとあけた。
そこには、レモンがいた。
動かない、
嫌だ、なんで、
動いてよ。
なんで、なんで…?
暖かく、熱を持った手が私の手を握った。
子供のような、体温だった。
暖かかった。
やだ、待ってよ。行かないで…
おいて、いかないで。
涙が、溢れた。
レモンside
急に泣き出して、どうしようかと思った。
だが、安定してきたらしい。
ここで電話するだけなら大丈夫そうだ。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!