第7話

【 EXPLANATION 】
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2026/01/30 13:00 更新
これを 見ている 諸君は 、ここへ迷い込んだ者か 、はたまた 選択の上 訪れた者か 、それ以外か…

ただし 共通して言えることは あの少女 、あなた のここでの選択を 見届けた 。と言うこと 。

 そこで だ 。
最後まで 見届けてくれた礼を 、彼女に代わって させていただきたく願う 。

少々 長く なって しまうだろうから 時間がある時でも構わない 。気が向いたら 、その時またここを訪れてみてくれ 。

 人によっては 金品を 願う者も いるであろう が 、申し訳ない 。
私の立場では その様なものを 君達へ 授けることは できぬのである 。ご理解頂きたい

 だか 私 が 礼として 諸君らへ 送るのは 、諸君らも気になるものであろう 、彼女の 人生についてだ 。

 見守る身では 不可解な事も多かったと思おう 。
その 不可解 謎 達を 少しばかり 私から 解説 させていただきたい 。

  少しは 楽しみに なって来た だろうか ?
少し 重たい 話にはなるかも知れぬが 、諸君らが辛い時は 何時でも帰って構わない 。また 訪れてくれるのを 待っておる 。



  さて 、序章はここらで終わりとしよう 。

 初めに ご覧いただくのは以下の 文章 だ 。
これはとある少女が書いた 物語の結末部である 。


      ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


─── 冷たい風が 私を煽るように頬を撫でる 。

大きな 月が 私を 嘲笑う かのように 白く光り 、
周囲で 輝く 星々は 孤独な私を蔑んでいる ような気さえする 。

だが 実際にあるのは 冷たい風が煽る訳でも なく 、小さな月とぽつぽつ浮く 星 ばかり 。
君の いない世界で 、誰が私を必要とする のだろう ?
そもそも 私の生きる意味などあるのだろうか?

代替の効く 、どこにでもいるような 人間には 、
  特別な個性も 、地位も 、名誉も
なにも必要ないのではないか ?

生きる意味さえ 、無いのでは ないだろうか 。
そんな私は しがみつく様に 月へと手を伸ばす 。
小さくポツリと 浮かぶ月には なんの支えがある訳でも無く 、
私の手が 空を切ると同時に視界から消えた 。
 世界は あまりにも 冷たくて 、残酷だ 。
身体を 刺す雪も 、遠くに 浮かぶ月も 、何もかも 。


  もう 何もかも 、全てが どうでも良くなった 。

  
静かな冬が どうにも 心地よい 、
暖かな 肌も 、優しい 声も 、柔らかな 愛も 
何も ない 世界で 、やっと 楽になれた 気がした 。
 

      ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


この物語は ここで 途切れている 。
何故なら 、これは 少女が 最後に描いた 作品 、
  彼女にとっての 遺書 だからだ 。
結末部 で 彼女の心情、死ぬ瞬間を情景描写で鮮やかに描き 、その通り 彼女は死んだ 。


  所謂いわゆる 自殺だ 。
彼女が 思い出していた 最後の景色 、
月とその周辺に光る星々 、散った書類 、栞 ……

この書類が 最後に遺した作品 、遺書の原稿である 。
では 栞は 何なのか と言う疑問が浮かぶであろう
冊子でもない のに 栞が紛れているのは 不自然 …

ならば 次は 栞について 解説していくとする 。


この栞に 触れる上で 必然となるのが彼女の親友 の存在だ 。
彼女の親友は 生者である為 、名前や詳しい情報を出すのは控えさせて頂くが 2人は 6年間支え合った仲である 。
クラスで孤立していたあなたにとっては彼女の影響 、存在は大きく 、支柱の様な存在であった 。
しかし 親友の突然な転校により 2人は離れ離れと なってしまう 。
現代社会を 生きる諸君らから すれば 、
「 携帯端末で連絡を取り合えば良い 」
と 考えるかもしれないが 、ここで とおる問題が起こる 。
母の 存在である 。

彼女を 見守り続けた 諸君らは 知っているであろうが 、彼女の母親は 依存気質 。また 、親友を失った彼女もそれに依存しつつあった 。

この親子の 関係は 共依存 と言う 歪んだ愛 で結ばれていたのだ 。
その結果 、彼女に依存している母親は 更に自分へ依存させるため の手段の1つとして自身以外からの通信手段を 遮断した 。

だが その母親は 数年後 愛する者と出逢い 、彼女への依存も無くなっている 。

娘を依存させた挙句 、自身はその身を離れ幸せに暮らすなと何とも 身勝手な 話だ 。

だがこれが 大人の 真実なのかもしれない 。
それではこれらを踏まえて なぜ 栞と 関係あるのか 、という疑問に答えよう 。


栞は 彼女と親友を 繋ぐ 唯一の証 なのだ 。

あの 栞は 2人がお揃いで購入した物であり 、絆の 証なのである 。
であれば 友人の形見と共に心中をした 。となる為 あの現場に栞が落ちていても何ら不自然ではない 。


 つまり 自殺 と言う結果は 、
生きる意味を 、存在意義を無くし 、支えを失った少女の精一杯の 抵抗 なのである 。
自身の意見で 選択する という行為を苦手とする少女の 大きな 意思 なのである 。


これで あの現場の謎と 1部の死因は 解明することが出来た 。
私から 諸君らに 伝える事ができるのは あらかたここまでであろう 。

ここまで 見て頂けたこと 、大いに感謝する 。
 最後に 、彼女を共に見守った 彼らからのメッセージも 添えておく 。


《 FIRST 》1 / 5
とても若い 。
浮かぶ言葉で「きれい」が浮かぶ程心が綺麗な子 。
月や星 、夜空を思い出す 。
無機質で 少しばかり幼稚さを感じられる 言動からもわかる通り親の影響が大きい 。

《 SECOND 》2 / 5
最後の景色(記憶)を思い出す所まで成功!
まだまだ 分からないことが多い 。
原稿(遺書を)書類 と発言していたことから 風景的な記憶のみを思い出した 可能性 高 。
《 THIRD 》3 / 5
母親の 記憶を思い出した事により 雰囲気が一変 。
効率を求め 、焦る様な言動 が増えた 。
ほかの記憶は 曖昧 で はっきりしていない 。
1部混乱したような言動も確認 。
《 FORTH 》4 / 5
記憶を思い出すため 道具砂時計 を使用 。
殆どの 記憶が 還元したと 見られる 。
次へ進むを選択したが 根本的な性格、生前と思考等に大きな変化は見られず 。
《 FINAL 》5 / 5
無事 来世 への転生を確認 。
ここへ 訪れた 当初とは 心情 が 変化していると 見られ 記憶と時間の影響は大きいものであると考えられた 。
最後に微笑むなど 言動にも 変化は及ぼされている 。
以上である 。
そしえ伝えるべき事を 全て終えた故 、私もここまでとさせて頂きたい 。


最後に 1つ ?




私は 何者か …… ?






  …… 神様 、かもしれないね
そう思いたいのであれば そう思ってくれて構わない 。
少なくとも 我々は 諸君らの未来を 応援し 、見守っているよ 。


機会があれば また会えるだろう 。

まぁ 、私の立場ではそう出ないことを 祈りたいが …


その時は 諸君らがここで どのように過ごすか 、
            何を選択するのか 。
   健やかで 、健全で ある事を 祈るばかりだ 。



では 、私は ここらで 失礼する 。
楽しい 時をありがとう 。
 諸君らの これからが より良いものであるよう 、



      最大限の 祈りを込めて ── 。





「 生まれてきてくれてありがとう 。 」


    「 Happybirthday 、 あなた !! 」

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