第75話

五十八話
517
2022/12/24 16:01
オズ
...........。
アーサーの訴えも空しく、
オズは雪のように、消えてしまった。
俺たちだけが、
美しい世界に置き去りにされる。
アーサー
.......オズ様.......。
カイン
肩を落とさないでください、
アーサー様.....。
いつか、和解できるはずです。
アーサー
.......ありがとう。
リケ
役目から、逃れられないなんて.......。
リケ
.......こんな風に穢されたままで、
大司祭様に、なんて言えばいいの.....。
鮮やかな青い空に、
凍った空気がきらきら輝いている。
オズの説得に失敗してしまった。
言葉もなく立ち尽くしたアーサーの顔が、
痛々しくて、直視できない。
その時、遠くから、
地響きのような音が聞こえた。
リケ
.......この音はなんですか.......?
リケ
まさか.......。
.......何かの鳴き声.....?
険しい眼差しで、
あたりを見回していたカインが、
俺たちの腕を引く。
カイン
魔法舎に戻ろう。早く。
賢者様
は、はい。
カイン
アーサー殿下。貴方も。
アーサー
.....あ...........。
力なく顔を上げたアーサーが、
石になったように、ぎしりと動きを止める。
住んだ瞳を見開いて、彼は窓の外を擬視した。
窓が狭くて、
はっきりと見えなかったけれど、
きらきらと輝く凍った空気の青空を、
埋め尽くすほど、巨大な白い生き物。
そのお腹あたりが、
のたうっているのが見えた。
もしも、近くで見ることが出来たなら、
新幹線.....。タンカー船より大きいだろう。
リケ
.......あれは.......。
太古の昔に絶滅したはずの
グランド・ドラゴン.....?
グオオオオオオオオオ
瞬間、咆哮が大地に響き渡った。
びりびりと北の塔の壁が震えて、
ぱらぱらと砂がこぼれ落ちる。
カイン
急いでエレベーターへ!
リケ
...........っ、わかりました!
アーサー
賢者様、こちらへ!
俺たちはエレベーターに飛び乗った。
窓の向こうの、空飛ぶ巨大生物が、
塔に気がついたようにこちらに向かってくる。
ぐんぐんと迫りくるほどに、
台風の時のような、強い風圧を体に感じた。
カイン
動け、動け、動け.....!
あの大きさなら、体当たりしただけで、
北の塔は崩れてしまうだろう。
アーサーに庇われながら、
リケの手を握りしめて、
エレベーターの扉越しに窓を見据える。
最後に見たものは、
巨大な生き物の、大きく開いた口と牙。
そして.......。
北の塔と俺たちを守るように、
巨大な生き物の前に立ち塞がった影だった。
るな
るな
どーもるなです。
るな
るな
もうクリスマスですねぇ〜
るな
るな
めりーくりすます!
るな
るな
今年はクリぼっち回避出来てまじで良かった
るな
るな
てことで今後ともよろしくお願いします

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